Vadeは3月8日、フィッシング詐欺の攻撃数をまとめた年次レポート「Phishers' Favorites」の2022年版を発表した。同レポートでは、フィッシングでなりすましが最も多かったブランドのトップ20を集計している。

同レポートでは、同社のテクノロジーを使ってキャプチャした1年間のフィッシングデータを分析。2022年版では、2022年1月1日から2022年12月31日の期間に固有のフィッシングメールからリンクされた、274,636のフィッシングページを分析した。このフィッシングページ数は2021年と比較して、フィッシングページが前年比で48%上昇したことを示している。

2022年のなりすましが多かったプランドのトップはFacebookで、以降、Microsoft、Googleと続いている。2021 年は第 28 位だったGoogleは、フィッシングページが1,560%増加し、第3位に上昇した。トップ2のFacebookとMicrosoftはは2021年から2年連続で同位となった。フィッシングでなりすましが最も多かったブランドのトップ20は下図の通り。

  • フィッシングでなりすましが最も多かったブランドのトップ20 引用:Vade

トップ20に7つのブランドがランクインした金融サービスは、2022年のなりすまし最多の業界となり、フィッシングページ全体の34%を占めている。クラウド業界では、Netflix(11位)とAdobe(20 位)がMicrosoftとGoogleに続いており、なりすまし最多ブランドのトップ20にランクインしている。

2022年の調査対象ブランドのフィッシングページ数の合計は、2021年と比較して、ソーシャルメディア業界では減少が見られたものの、それ以外のすべての業界で著しい増加が見られて89,991上回る結果になった。その増加の内訳は、インターネット/通信事業(111%増)が最大の増加、その後をクラウド(77%増)、eコマース/ロジスティクス(59%増)、金融サービス(46%増)、政府機関(26%増)と続いている。

日本ブランドとしては、auが最も順位の高い10位にランクインした。この他、楽天が前年の14位から順位を落とし18位に、クレディセゾンが52位から19位に大幅に順位を上げる結果となっている。