レゾナックは3月1日、SiCエピウェハとして現在量産中の第2世代ハイグレードエピウェハの品質を改善した第3世代品を開発、量産を開始したことを発表した。

SiCエピウェハは、SiC単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたウェハで、SiCパワー半導体の主要材料となる。電気自動車(EV)や鉄道などで用いられるハイエンド向けパワー半導体では、デバイスに流れる電流密度を向上させることが求められているが、そうした高い電流密度を実現するためには、SiC基板中に存在する欠陥が拡張することを防ぐ必要があるとされていた。

同社は、その課題に対し、新構造のエピタキシャル技術を採用することで解決したとしており、それを第3世代のハイグレードエピウェハとして量産することを決定したという。そのため、同製品では高電流密度でも高い信頼性を得ることができるようになり、ハイエンド向けパワーモジュールの実用化に貢献すると同社では説明している。