IC Insigtsによると、2022年の半導体市場(IC、およびプトエレクトロニクス、センサ/アクチュエータ、ディスクリートコンポーネント(O-S-D))は、前年比3%増の6360億ドルという過去最高額を更新する見込みだが、下半期からの市場の軟調は2023年上半期まで継続する見通しであることから、2023年は同5%減の6042億ドルとマイナス成長となると予測されるという。

主要製品カテゴリ別の2022年の成長率は、アナログ、ロジック、センサ/アクチュエータ、ディスクリートの4カテゴリが2桁成長となることが予測され、マイクロコンポーネント(CPU/MPU/GPUなど)とオプトエレクトロニクスが1桁成長を予測されているが、メモリについては同17%減という大幅なマイナス成長となる予想としている。

  • 主な半導体商品カテゴリ別の2022年の成長率予測

    主な半導体商品カテゴリ別の2022年の成長率予測 (出所:IC Insights)

また、2023年の動きとしては、IC市場は同6%減の4914億ドルとマイナス成長となる一方、O-S-D市場はほぼ横ばい(微増)となると予想されるという。

  • ICとO-S-D別の半導体市場規模の推移

    ICとO-S-D別の半導体市場規模の推移(2022年と2023年は予測) (出所:IC Insights、2022年11月末)

2024年以降は再び連続成長局面に

IC Insightsによると、2023年はマイナス成長となるとなるが、2024年以降は幅広い市場での半導体ニーズが回復することからプラス成長に転じ、少なくとも3年間は成長を続けることが予想されるとしている。そのため2026年まで半導体市場は年平均成長率(CAGR)6.5%で成長し、8436億ドルまで規模を拡大することが期待されるとしている。

なお、IC Insightsは2022年10月、半導体チップのリバースエンジニアリングレポートで知られるカナダTechInsightsに買収されている。そうしたこともあり、11月末に、IC InsightsはWebサイトにBill McClean社長の挨拶文を掲示。それ以外のページの閲覧が表向きには不可能となった。同氏は12月末に引退し、会社も廃業するとしている。同氏は、過去25年にわたって毎月、自分の名前を冠したMcClean Reportという市場レポートを発行してきたが、今回の2023年の半導体市場予測が同社としての最後のニュースとなるという。

TechInsightsは、半導体製造装置メーカーランキングや製造装置顧客満足度調査で有名な米VLSI Researchや半導体コスト分析のIC Knowledgeの買収も行なっており、北米における半導体関連の市場調査事業の寡占化が進んでいる。