onsemiは、ルーマニアのブカレストに高温・高耐久性用途、車載用アプリケーション向け絶縁ドライバ、インテリジェントセンシング高精度パーツなどを開発するためのデザインセンターを新たに開設したと発表した。

  • onsemiのルーマニア車載半導体デザインセンター開所式の様子

    onsemiのルーマニア車載半導体デザインセンター開所式の様子 (提供:onsemi)

新デザインセンターは3000m2のオフィス空間を有しており、新製品開発サイクルの全工程に取り組み、集積回路の設計、レイアウト、テスト開発、アプリケーション、技術開発、プロジェクト管理、製品マーケティングなど、幅広い業務を担当するとしている。これまで同社は2008年に、ルーマニアに小規模な設計拠点を買収していたが、従業員数が100名を超すまでに至り、新たにデザインセンター開設に至ったという。

onsemiでパワー・ソリューション・グループ担当バイスプレジデントを務めるブライアン・ピカード(Brian Pickard)氏は、「開発サイクル全体を一箇所で担うことによって、より緊密な協力が可能となり、革新的なアイデアや開発から顧客への納品までのプロセスをスピードアップすることができるようになった。また、新しいデザインセンターは、ルーマニでより多くの就業機会を提供すると同時に、持続可能なエコシステムを構築するための有効な手段を追求する意欲的な人材を引きつけるだろう」と述べ、半導体設計要員の募集を強化していくことを表明している。ルーマニアで設計される主なデバイスは、ゲートドライバ、温度などのセンサ類、EEPROMメモリ、ロジック回路、オペアンプ、マルチプレクサ、不揮発性デジタルポテンショメータなどだという。

なお、新たなデザインセンターは、ルーマニアのPolitehnica大学に近接しており、革新的なハイテク企業と学術界をつなぐ理想的な立地だと同社では説明しているほか、すでに同社のエキスパートが、電子設計および技術の最新動向に関する講義を同大にて行うなど、関係性の強化も進められており、長期的には、より大規模かつダイナミックなハイテク空間を創出することで、同地での半導体開発活動の拡大を図っていくとしている。