各種の測定の結果、「磁気的な悪魔の階段」に近い27T以下の領域において、中間相として「隠れた状態」が存在することが判明。理論計算による予想では、この隠れた状態は「スピンネマティック状態」という、スピンの量子的な液晶状態である可能性が示されていると研究チームでは説明する。
なお、研究チームでは、近年、固体・気体といった古典的概念が量子磁性体に対しても適用できることが議論されているが、今回の研究成果は、量子的な液晶を確認したという点で、今後の量子磁性体の理解がさらに加速していくことが期待されるとしている。