日立製作所と日立ビルシステムは9月13日、物理的な行先階ボタンが無く赤外線センサーによりパネルに触れずに操作可能なエレベータ用のタッチレス操作パネルを開発したと発表した。

  • 物理的な行先階ボタンのない新感覚のエレベーターを実現するタッチレス操作パネル

新製品は、エレベータの乗りかご内にある行先階ボタンを置き換えるもの。パネル(液晶ディスプレイ)上に表示した行先階に指をかざすことで行先階を登録でき、タッチレスでのエレベータ利用を可能にするという。

乗りかご内に設置したタッチレス操作パネルの画面上に表示する行先階に指をかざすと、赤外線センサーによって指の位置を検出し、行先階の登録が可能になる。液晶ディスプレイ上に行先階を表示する形式のため、操作盤をシンプルかつコンパクトにすることができるとしている。

  • タッチレス操作パネルのダイレクト登録画面とキーパッド登録画面

ロビー階など利用が多い行先階と、そのフロア情報をセットで6つまで表示できるダイレクト登録画面と、画面上のテンキーで行先階を入力するキーパッド登録画面の2画面構成とし、ダイレクト登録画面を初期画面とすることで、利用者の利便性を高めるとしている。

また、乗りかご内にカードリーダーを設置してパネルと連携させることで、カードに登録した特定階のみをパネルに表示させ、セキュリティと利便性の向上を同時に実現できる。この他、建物のテナント構成の変化などに合わせて、表示する行先階やフロア情報をフレキシブルに変更することも可能という。

なお同製品は、8月31日に竣工した東京ミッドタウン八重洲向けのエレベータに先行的に搭載、納入しているとのことだ。

  • ダイレクト登録画面での操作の流れ

なお、ダイレクト登録画面では、行先階の数字に指をかざすことで行先階を登録でき、パネルの左側に行先階の数字を表示する。行先階を誤って登録してしまった場合は、パネルの左側に表示している登録階の数字に一定時間指をかざすことで、キャンセルできる。

  • キーパッド登録画面での操作の流れ

  • キーパッド登録画面での操作の流れ

ダイレクト登録画面に表示していない行先階は、キーパッド登録画面に切り替え、テンキーに指をかざして行先階の数字を入力することで、登録できる。