米国半導体工業会(SIA)は2月14日(米国時間)、2021年の半導体市場が前年比26.2%増の5559億ドルとなり、過去最高を更新したことを発表した。また、出荷数量も1.15兆個となり、こちらも過去最高を更新したともしている。出荷数量の増加は、世界的な半導体不足に対応するために半導体メーカー各社が生産量を増やしたためであるとSIAは分析している。

2021年12月度の市場規模は前年同月比28.3%増、前月比1.5%増の509億ドルで、これにより2021年第4四半期の市場規模は前年同期比28.3%増、前四半期比4.9%増の1526億ドルとなった。

  • SIA

    半導体市場の月別推移と前年同月比比増減率推移 (出所:WSTSの集計データをもとにSIA作図)

SIAの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJohn Neuffer氏は、「半導体が現在および将来の重要技術にさらに深く組み込まれるようになるにつれて、半導体の需要は、今後数年間で大幅に増加すると予測されている。より多くの半導体の製造とイノベーションが長期にわたり米国で行われることを確実にするために、米国政府は超党派による半導体の研究、設計、製造への国家資金支出を定めたCHIPS法に基づき迅速に資金を米国半導体業界に提供しなければならない。そうすることで、米国の経済、国家安全保障、重要なインフラストラクチャ、サプライチェーン、および技術的リーダーシップが強化される」と述べている。

2021年の国・地域別市場規模については、米国が前年比27.4%増、中国が同27.1%増、欧州が同27.3%増、アジア太平洋/その他が同25.9%増、日本が同19.8%増といずれも2桁増となったほか、2021年12月度についても、米国が前月比5.2%増、中国が同0.8%増、欧州が同0.3%増、アジア太平洋/その他が同0.1%増とプラス成長となったものの、日本のみ同0.3%減となったという。

なお、2021年の市場成長率を製品セグメント別に見ると、自動車、コンシューマ、コンピュータを中心に伸びたアナログ半導体が前年比33.1%増の740億ドルともっとも高い成長率を示したほか、市場規模としてはロジックが同30.8%増の1548億ドル、メモリが同30.9%増の1538億ドルとこの2つのセグメントだけで過半を超す規模を示した。また、MPUやMCUを含むマイクロICも同15.1%増の802億ドル、非メモリ全体で同24.5%増加となったほか、自動車用ICは同34.3%増の264億ドルと過去最高を更新したという。