ams OSRAMは、より広い視野(FoV)と拡張されたレンジでマルチゾーンおよびマルチオブジェクト検出を可能にした3つの新しいdToFモジュールを12月21日に発表した。

  • dToFモジュール

    ams OSRAMが新しく発表したdToFモジュール(出典:ams OSRAM)

今回発表されたdToFモジュール「TMF8820」はFoVを3×3(9)、「TMF8821」は4×4(16)、「TMF8828」は8×8(64)の個別検出ゾーンにそれぞれ分割して情報を収集することが可能で、これにより、より多く高品質な情報を収集することが可能だという。

また、マルチゾーン検出により、センサFoV内にある障害物の位置を特定することが可能で、FoVを最大63°まで動的に調整でき、用途に応じて狭いFoVと広いFoVを選択することができるとのことだ。

これらのモジュールは940nmの垂直共振器面発光レーザー(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)、マルチレンズ光学素子搭載の高感度単一光子アバランシェダイオード(SPAD: Single Photon Avalanche Diode)検出器アレイ、ヒストグラム処理用オンチップマイクロコントローラを1つのデバイスに統合しながらも、2.0mm×4.6mm×1.4mmという市販のマルチゾーンdToFモジュールとして最小クラスのサイズを実現したという。

なお、検出範囲はいずれも1cmから5mまでとなっている。

これらの特徴により、同社は同モジュールを活用することで、自動ロボットはより多くの「感覚的認識」を獲得し、潜在的な障害物を早期に検知できるようになり、システムメーカーにとっても、新モジュールのコンパクトな設計と統合の容易さが利点となるとしている。

  • ロボット掃除機

    ロボット掃除機は周囲にある物体を認識し、障害物を避けて移動するが、ams OSRAMのdToFモジュールを用いることで複数の障害物距離測定が可能になるという