ラックとエルテスは12月13日、「サイバー攻撃と内部不正の双方をカバーしたセキュリティ監視サービス」および「情報漏洩の発生時などにSNS風評被害まで含めたセキュリティインシデント(事故につながる事態)対応サービス」のワンストップでの提供を目指して業務提携すると発表した。2022年度から順次、新たなリスク対策サービスを提供し、初年度2億円の売上を目指す。

ラックは、企業におけるセキュリティインシデントの約7割を占めるという、外部からの不正侵入やマルウェア感染被害といったサイバー攻撃を早期検知・防御するためのセキュリティ監視サービスおよびセキュリティインシデント対応サービスを、約20年にわたり提供している。

一方エルテスは、セキュリティインシデントの約1割を占めるという内部不正に関して独自のサービスを展開している。

両社が得意領域を補完することで、セキュリティインシデントの約8割を防ぐ強固なセキュリティ体制の提供が可能になるとしている。またエルテスは、SNS上での風評被害対策に関する専門性も持つといい、情報流出などのインシデント発生時に起きる企業の風評被害にも対応する。

具体的には、平時の対策としてはラックが「サイバー攻撃対策サービス」を、エルテスが「インターナルリスクマネジメントサービス」を、それぞれ提供する。有事には、ラックが「インシデントレスポンスサービス」を、エルテスが「ソーシャルリスクマネジメントサービス」を、それぞれ提供する。

今回の提携により、サイバー攻撃と内部不正の双方の監視を必要とする企業およびサイバー攻撃によるソーシャル被害の対策を必要とする企業に対して、いずれもワンストップでサービスの提供が可能になるとしている。両社は、平時・有事の両面で事業継続のために必要な全方位のサポートの提供を目指す予定だ。