Samsung Electronicsは5月6日、新たな2.5D(次元)パッケージング技術「Interposer-Cube4(I-Cube4)」を開発し、9月6日よりSamsung Foundryにて提供を開始すると発表した。
同社のI-Cube技術は、シリコンインターポーザ(相互配線層だけで構成されたシリコンチップ)の上に複数のロジックダイ(CPU、GPUなど)と、複数の高帯域幅メモリ(HBM)ダイを配置し、異種ダイをあたかも1チップのように動作させる実装技術である。
インターポーザーの厚みは約100μmで、複数のダイを搭載して大きくなるほど、反ったり、曲がったりする危険性が増すが、同社では材料と厚さを調整することで、反りや熱膨張を制御することを可能としたという。
4つのHBMと1つのロジックダイを組み込んだI-Cube4は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)からAI、5G、クラウド、大規模データセンターに至るさまざまなアプリケーションで、超高速通信と高電力効率が期待できる同社では説明している。
Samsungのファウンドリ市場戦略担当SVPのMoon Soo King氏は 「高性能アプリケーションに対する需要な増加に伴い、チップの全体的なパフォーマンスと電力効率の改善を目的に、異種統合テクノロジーを備えたトータルファウンドリソリューションを提供することが不可欠になってきている」と述べている。
なお、同社は現在、先端プロセスノード、高速インタフェースIP、および2.5/3Dパッケージング技術を組み合わせたI-Cube6以降の、より高度なパッケージング技術の開発を進めているとしている。