Samsung Electronicsが車載半導体事業の強化に向けて、ルネサス エレクトロニクス、NXP Semiconductors、Texas Instruments(TI)などの大手半導体メーカーの買収を画策していると韓国の経済メディアが2月に報じていたが、今後は米Wall Street Journalの姉妹紙である投資専門紙Barron'sが4月20日付けで、「SamsungにとってNXPの買収が理にかなっている」と題して、米JPモルガンのアナリストの分析結果を伝えている。
それによると、SamsungはNXP買収にもっとも関心を示しているという。Samsungは、2021年1月の業績発表の際に、「今後3年以内に(今まで行ってこなかった大型の)M&Aを実行する可能性がある」と発言していたが、その際、買収を検討している会社名については明らかにしなかった。
米Qualcommは、2016年にNXPを440億ドルで買収する契約を締結したが、中国政府が承認せず実現しなかった経緯がある。もしもSamsungが近い将来、NXPを買収しようとしても同様の問題が起きる可能性が生じるものと思われることから、実現させるためには車載事業など買収範囲を限った形での実施になる可能性も考えられる。