小惑星探査機「はやぶさ2」の再突入カプセルが12月8日、空路でオーストラリアより帰国。10時半ころ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)/宇宙科学研究所の相模原キャンパスに到着し、津田雄一プロジェクトマネージャら関係者が拍手をしながら出迎えた。カプセルは11時27分、キャンパス内のキュレーションセンター内への搬入が無事完了した。

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    このコンテナの中に、はやぶさ2の再突入カプセルが入っている。さらにカプセルの中には、リュウグウのサンプルが入っているはず!

カプセル到着の一部始終をレポート

JAXAはこの日のカプセルの搬入を、報道陣に公開。朝から、相模原キャンパスには大勢のメディア関係者が詰めかけた。

撮影場所は、正門前とキュレーションセンター前が設定され、正門前の様子については、すでに速報記事としてお伝えしているので、ここでは、キュレーションセンター側の様子を紹介しておきたい。

参考:「はやぶさ2」のカプセルがJAXA相模原キャンパスに到着

カプセルを乗せたトラックは、事前の予定より30分遅れの10時半ころに到着した。そこですぐ建屋内にコンテナを搬入するかと思ったら、カプセルと同伴で帰国した回収チーム5名の到着が遅れているとのことで、しばし待つことに。その間、プロジェクト関係者は皆笑顔でリラックスしており、大役を果たした充実感と安堵感がうかがい知れた。

カプセルがキュレーションセンター前に到着したときの様子

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    キュレーションセンター前に、カプセルを積んだトラックが到着

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    大勢の関係者が見守るなか、キュレーションセンター前に停車

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    到着を喜ぶ関係者からは、万歳も。何年も待ちわびた瞬間だろう

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    片側だけドアが開いたものの、またすぐに閉められてしまった

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    この間に記念撮影も。こちらはこれから活躍するキュレーションチーム

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    こちらは運用チーム。今まで長い間お疲れ様! そしてありがとう!!

その後、11時19分ころ、オーストラリアから帰国した回収チームが到着。関係者から拍手で迎えられた。2週間の隔離期間中のため、関係者は距離を置いて見守っていたが、それがなければ抱き合いたかったところだろう。津田プロマネからは、「大変だったね」という労いの声がかけられていた。

回収チームによりカプセルをキュレーションセンターへ搬入

回収チームが到着し、カプセルが搬入されたときの様子

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    回収チームが到着。コロナ対策のため近づけず、この距離がもどかしい

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    そしていよいよ搬入が開始。まずは、トラックの扉が開けられた

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    ついにコンテナが出てきた。かなり慎重に、ゆっくりと運ばれていた

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    ここからは回収チームの手によって、コンテナは建屋内へ搬入された

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    回収チームに拍手を送る関係者。回収チームはこのまま2週間の隔離に

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    建屋への搬入を見届け、津田プロマネからはこのガッツポーズ!

ちなみにロケットの打ち上げ取材と同じように、ここでの撮影場所の位置決めはクジ引きで決定。筆者はよりによって、25人中の25番目というあり得ない引きの悪さを発揮してしまったのだが、逆に残った場所を自由にウロウロできたので、これはこれで良かったかもしれない。諦めたらそこで試合終了ですよ。

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    どうせビリなので、むしろ場所を気にする必要がない