小惑星探査機「はやぶさ2」が地球へと送り届けた小惑星「リュウグウ」のサンプル(試料)が入っているとみられるカプセルが2020年12月8日10時30分ころ(日本時間)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所 相模原キャンパスへと到着した。

カプセルは、12月6日6時23分にオーストラリアのウーメラ砂漠にて回収作業が行われた後、12月7日にサンプルコンテナ(サンプルの格納容器)からのガス採取がなされ、その後、日本への輸送を実施。12月8日7時20分にチャーター機にて日本の羽田空港に到着した。

なお、12月8日10時の時点では、採取されたガスがリュウグウ由来のものかどうかは判明しておらず、詳細な分析が日本にて行われる予定だとしている。

JAXA相模原キャンパスへの搬入後、カプセルはキュレーション施設のクリーンルームへと運び込まれ、地球の大気に触れないよう密閉状態を保ったまま専用のクリーンチャンバーに接続され、早ければ12月中にもサンプルの有無などに関する確認作業が進められる予定となっている。

なおJAXAでは12月8日、カプセルの状態など関する説明会を開催する予定で、その模様はJAXAがYouTubeにて公開している公式チャンネル「JAXA Channel」でも中継される予定である

  • 搬入の様子

    カプセルをJAXA相模原キャンパスに搬入する様子(C)JAXA

「はやぶさ2」のカプセルがJAXA相模原キャンパスに到着した際の動画

2020年12月8日10時30分ころにJAXA相模原キャンパスに到着した「はやぶさ2」のカプセル

はやぶさ2のオーストラリア・ウーメラ砂漠での回収の様子

  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • オーストラリア・ウーメラ砂漠でのカプセル回収の様子と、現地に設置されたQuick Look Facility(QLF)への搬入の様子 (C)JAXA

はやぶさ2のカプセルが地球に降下する際の火球の様子

  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • オーストラリア・ウーメラ砂漠の玄関口とも言えるクーバーペディで撮影されたはやぶさ2の再突入カプセルの火球 (C)JAXA

はやぶさ2が再出発直後に撮影した地球の様子

  • はやぶさ2
  • はやぶさ2
  • はやぶさ2、地球からの再出発直後、地球から約8.8万km付近と、約13万km付近にて光学航法カメラ「ONC-T」で撮影した地球の様子 (C)JAXA/産総研/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大