NXP SemiconductorsとNECは10月13日、NECが楽天モバイル向けに提供するマッシブMIMO 5Gアンテナ無線子局(RU)に、NXPの第2世代RF Airfastマルチチップモジュール(MCM)の1つであるパワーアンプ(PA)モジュール「AFSC5G40E38」が採用されたことを発表した。

  • 「AFSC5G40E38」

    NXPの5G対応PAモジュール「AFSC5G40E38」

同RUは、3.7GHz帯を用いたO-RANフロントホールアーキテクチャに準拠した5G無線機。同社Airfastソリューションの第2世代品となる同製品は、10mm×6mmという省スペースと、表面実装タイプのデバイスとしたことで、放熱板などの追加開発を不要とするしたこと、そして入出力ともに50Ωでマッチングが取れているため、顧客側でのマッチングを最小化することができるという。

  • NXP 5G

    NXP 第2世代PAモジュールの特徴

また、高効率のLDMOS技術と統合マッチング技術を活用することで、第1世代比で、対応周波数帯域を従来の2.3GHz~3.6GHzから、2.3GHz~4.0GHzへとより広くさせつつ、ゲイン、効率、出力パワーレベルいずれも高めることに成功したとしている。

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    第1世代と第2世代PAモジュールの比較

第2世代Airfastソリューションは、現在、今回採用されたPAモジュールのほか、50Ωの入出力マッチング回路が統合された3ステージデバイスのプリドライバモジュール、ならびに2ステージLNAならびにRFスイッチで構成されるレシーバーモジュールの3つのMCMを活用することが可能だという。

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    NXP Airfast 5G統合ソリューションとしては3種類のMCMが提供されている。今回はそのうちのPAモジュールのみが採用されたという

なおNXPでは、この3つのMCMを統合ソリューションとして提供し、併せて同時に評価可能なキットも提供していくことで、広がる5Gニーズに対し、さまざまな角度からの対応を図っていきたいとしている。