Xilinxは、同社最大規模となる900万ロジックセル(LC)を搭載した FPGA「 Virtex UltraScale+ VU19P」の量産出荷を開始したことを発表した。同製品はTSMCの16nmプロセスで製造され、320 億個のトランジスタ、2,000 個以上のユーザー I/O、4.5Tb/s の帯域幅を提供する最大 80 個のシリアル トランシーバー、最大 1.5Tb/s の DDR4 メモリ帯域幅を標準仕様としており、同社ではエミュレーション、プロトタイピング、テスト/測定装置などのアプリケーションでその性能を最大限に発揮できると説明している。

エミュレーションに関しては、AIやマシンラーニングに使用されるASICやSoCは複雑性が増しており、テープアウト前の広範囲な検証が必須となっているが、これを少数のコンポーネントで実施することが可能となる。また 2,000 個を超える I/O により、多数の FPGA を相互接続して、中規模から大規模のスケーラブルなエミュレーションシステムまで作成が可能となるともしている。

プロトタイピングに関しては、IP からインサーキットペリフェラルまでのスケーラビリティ、デバッグ、実際の検証が可能なため、Vivado Design Suite および各種ツールを使用することで、開発対象のデバイスが入手可能になる前に VU19P ベースのプロトタイピング環境にカスタム機能を実装し、ソフトウェアの統合とテストを始めることができるとしている。

また、テストおよび測定装置における検証要件に応じてカスタマイズしたプロトコルやテストロジックの開発や運用ができるようになるほか、最大80個のトランシーバーを備えることで、最新のインターフェイス規格をただちにサポートする、ポート集積度の高いテスト装置を実現できるようになるともしている。

  • VU19P

    Xilinxの900万ロジックセル(LC)を搭載した FPGA「 Virtex UltraScale+ VU19P」