IC Insightsは、2020年の半導体市場の見通しとして、世界半導体貿易統計(WSTS)によって定義されたIC製品33カテゴリのうち26カテゴリが前年比でプラス成長となるとの予測を公開した。
2019年は6カテゴリのみがプラス成長であったことを考えると、全体的な回復傾向といえるだろう。中でもNANDならびにDRAMは2019年、全IC製品カテゴリ中で最悪ともいえるレベルのマイナス成長を記録したが、2020年はNANDが同19%増で成長率トップ、DRAMが同12%増で成長率3位(2位は車載向けロジックで同13%増)と高い成長が予測されている。この結果、NANDとDRAMを合わせたメモリカテゴリは2020年も相変わらず最大のIC製品カテゴリとなることは確実であると言えるだろう。
-
IC製品全33カテゴリ中、成長率トップ10ランキング(2018年および2019年は実績、2020年は予測。2019年はプラス成長が6カテゴリしかないため、トップ6表記) (出所:IC Insights)
またIC Inshgtsでは2020年のIC市場全体の成長率を同8%増としており、上位8カテゴリがそれ以上の成長率を示しているほか、車載向けロジックならびに組み込み向けMPUは3年連続でトップ10に入ってくる成長市場となっている。
なお、IC Insightsでは2019年は27製品カテゴリが横ばいもしくはマイナス成長に陥ったが、2020年は7カテゴリが横ばいもしくは1桁%のマイナス成長と予測しており、全体的に成長する方向に向かっているものとみている。