半導体市場全体を見渡せば、2019年のマイナス成長に続き、2020年も成長が鈍化するとの予測がでてきている一方、CMOSイメージセンサ市場単独で見た場合、少なくとも2023年までは毎年、過去最高の売上高と出荷個数を更新していくとの予測を市場調査会社の米IC Insightsが発表した。
2019年の同市場は、前年比9%増の155億ドルで過去最高となる見通し。出荷個数も同11%増の61億個を記録すると見られる。2020年も同4%増の161億ドル、出荷個数も同9%増の66億個に達すると予測されており、CMOSイメージセンサ市場はその後も成長を続け、2023年には213億ドル、95億個規模に到達するとIC Insightsでは予測している。
すべてのイメージセンサの約39%が中国で消費されている。この数字には、中国の組立工場で電子機器を生産するために外国企業が持ち込んだ個数は含んでいない。IC Insightsによると、2018年のイメージセンサの約19%が北米大陸に本社を構える企業が購入しており、そのうち90%が米国企業だという。
最大のアプリケーションはスマートフォンで、2018年の売上高の61%を占め、出荷個数の64%を占めているが、他のアプリケーションも今後5年間でCMOSイメージセンサ市場が成長していくために大きな力になるとIC Insightsは見ている。中でも車載システムはもっとも急速に成長しているアプリケーションで、2019年~2023年の年間成長率は29.7%と高く、2023年に32億ドルに達すると予測されており、CMOSイメージセンサ全体の15%を占める規模になるという。