サイオステクノロジーは、企業の機密情報漏えい抑止にAIを活用する「AI秘密印検知サービス」の9月30日から提供する。

社内文書に刻印された秘密印には重要な法的意味が備わっている。不正競争防止法では、一定の要件のもと秘密情報を保護法益にするほか、故意過失による漏えいには不法行為による損害賠償責任(民法)など法的な保護も図られている。情報セキュリティマネジメントシステムのISMS規格などでも、機密文書の区分や管理方法をフレームワークの要素に取り入れている。

企業における財産でもある機密情報が自由に流通してしまっては、市場の発展や企業の持続的な繁栄が結果的に損なわれる。サイオステクノロジーが提供するサービスは、社内文書の秘密印をAI解析し、検知や通知を行うものだ。

  • システムの概要(同社資料より)

    システムの概要(同社資料より)

当面は、複合機の利用状況を可視化する同社の統合ログ取得ソリューション「Logキャプチャ NX Plus」で収集する画像ログを対象に販売パートナーの大塚商会とともに無償で提供。将来的には、社内文書全体を検知対象に秘密文書管理台帳作成機能、秘密レベル分類機能、ファイル名変換機能などサービス内容を拡充させるとしている。

同社は、情報漏えい対策の重要性やISO27001、働き方改革によるペーパーレス化推進などのキーワードに触れながら個人情報や製品データ等の機密情報が、印刷やコピーによって外部流出するリスクが課題となっていることを製品開発の背景に挙げている。