The Independentに7月1日(米国時間)に掲載された記事「Hackers can use brainwave signals to steal passwords|The Independent」が、計測した脳波からパスワードやPINコードを推測することが可能だという米国の大学の研究者の取り組み伝えた。こうした技術はハッカーによってパスワードやPINコードを窃取する技術として悪用されるおそれがあると指摘している。

研究者は、脳波を測定するセンサーを備えたヘッドセット「EEGヘッドセット」を用いて、実験を実施。EEGヘッドセットは医療目的での利用や研究開発以外にもヘルスケアやゲームなどさまざまなシーンで活用の模索が続けられている。中でも、ゲームはEEGヘッドセットの活用が期待できる分野の1つで、The Independentの記事もゲームを例に挙げてEEGヘッドセット経由でパスワードやPINコードを摂取するという技術について説明してる。

実験では12人のユーザーに物理キーボードでランダムに生成したPINコードとパスワードを入力してもらい、その間の脳波を測定。200文字入力したあとで、研究者らによって作られたアルゴリズムで解析した結果、PINコードは43.4%、6文字のパスワードは37.3%の確率で入力された文字列を推測することができたとしている。

実験の様子 PEEP: Passively Eavesdropping Private Input via Brainwave Signalsより引用