日立製作所は、検診車に搭載可能な胃部集団検診X線システム「ESPACIO AVANT(エスパシオ アバント)」の国内販売を2月24日から開始した。

同製品は、X線検出器であるFlat Panel Detector(FPD)を車載用X線システムに採用することで、周辺部まで歪みの少ない画像の描出を可能とした。また、遠隔操作卓の体積を従来システム比で約20%の小型化を実現したほか、X線高電圧装置の高さを150cmから88.8cmと低くしたため、検診車内のレイアウトの自由度を向上させることも可能となった。

さらに、 X線条件を設定する操作パネルに、タッチパネルとダイヤルを採用することで、操作者の負担軽減を実現したほか、FPDが天板に対し左右前後に移動できるため、胃を含む上部消化管検査(検診)の迅速化が可能になったという。

このほか、施設内で使用する据置型のX線システムに搭載していた動き追従型ノイズ除去技術「MTNR」、マルチDRC処理「M-DRC」などで構成される独自の画像処理エンジン「FAiCE-V NEXT STAGE1+」も採用。車載システムながら、据置型と同等の高画質の検診・検査を実現可能としたとする。

胃部集団検診X線システム「ESPACIO AVANT」