USB関連
旧NEC ElectronicsはUSB 3.0に絡んで多くのコントローラをリリース、それはそのままルネサス エレクトロニクスに引き継がれた訳だが、今回は新製品としてUSB PD(Power Delivery)関連製品を前面に出しての展示となった(Photo09)。
中核となるのは、今年6月に発表されたμPD720250で、Wall Connector(Photo10)とかノートPC(Photo11)、電力と信号の同時伝送(Photo12)などが示されていた。また5月に発表されたDiodesとの協業の成果物も展示されていた(Photo13)。
Photo10:コンセントにUSB PDのコネクタも用意するという提案。電源の供給状態が電圧/電流計で示されている |
Photo11:ノートPCにUSB PDで給電するデモ。将来的にはこの給電部がノートPCの中に入ってゆくと思われるが、今回はリファレンス基板が外付けの形で |
Photo12:壁から3ポートのUSB PDケーブルが出ているが、このうち一番右のものはUSBスピーカーに接続され、電源と音声データの同時伝送が可能なことを示すデモが行われていた |
Photo13:これが完成形かどうかは不明。あくまでも参考展示の模様 |
ところでUSB PDに関しては力を入れている同社であるが、USB 3.1に関してはマーケットが立ち上がるか不明と考えている模様。その最大の理由は、USB Type-Cコネクタにある。VESAが今年9月に、USB Type-Cを使って映像出力を出せるDisplayPort Alternate Mode(Photo14)の標準化を発表したからである。そもそもUSB 3.1の開発の最大の動機が、4K Displayに映像出力するのにUSB 3.0の5Gbpsでは足りないからという話だったわけだが、DisplayPortでそのまま出力できるなら、USBの帯域を引き上げる動機に乏しくなる。そんなこともあってか、USB 3.1に関してはまだ様子見の状態のようだ。