SNS全盛の時代、自分をアピールすることに長けた外向きな人が目立っている。外向きな人はもともとウケがいいが、オフラインに加えてオンラインでも活躍の場を持ち、世の中の外向き志向はますます強まっているように見える。

だが、内向きな人の特徴こそ組織やビジネスに必要だとOpen Forumのコラム「内向きがチームに必要な理由(原題:3 Reasons Introverts Make Excellent Employees)」は主張している。

内向きといってもシャイとは違う。無口ではないし、対面で話すのが怖いというわけではない。ただ、集合写真でたとえるなら目立たない存在で、一番に名前が挙ることはないし、率先してリードしていくタイプでもない。自己アピールが上手で活動的な外向き人間が重要視されるが、どうしてビジネスや会社では内向きが重要なのか……さっそく見てみよう。

聞き上手

外向きな人のように会話が上手ではないし、人の輪に入っていって話題をさらうことはできない。だが、内向きな人は聞き上手だ。話をしっかり聞いて、相手が何を伝えようとしているのか深く理解しようとする。

これは、ビジネスで必要なスキルだ。顧客の問題を理解して、顧客のニーズを汲み取り、取引先が求めているものを把握できる。ーー社内でも同じ事で、上司やチームメンバーの話をきちんと聞く、そういう力が求められている。

記事によると、内向きな人が向いているのは、プロジェクトチームやコンサルタントだという。プロジェクトチームであれば、外向きな人が表向きの作業をこなし、内向きな人が内容を理解してコンセプトに落とし込む、という風に協業できることだろう。

ほかにも、戦略立案に携わる人や心理面を扱う職業にも適しているという。もしあなたが内向きなのであれば、理解したことを資料にまとめるスキルを磨いておけば、鬼に金棒といえるだろう。

細部に気が回る

内向きな人は聞き上手だから、細かいところまで目が行き届く。どこに集中して取り組めば良いのか、的確な絞り込みを行おうとして上手く行くのがこのタイプだ。

決して目立つ存在ではないが、職場のどこかで一心に働いている。だから、静かに作業できる場所が用意されれば、内向きな人はかなりの成果を発揮する。そして、それは会社やチームにとって価値をもたらすはずだ。

深い関係を構築できる

決して社交上手ではない。だが、1の聞き上手、2の細かいビジネスへの集中力のおかげで、内向きな人は確かな人間関係を構築できるといえる。これは、ビジネスに不可欠である"信頼"の構築に繋がると言って良い。

顧客と接するチームに内向きな人がいれば、その人は顧客にとって信頼できる「パイプ」として重要な存在を担うことだろう。社交的な外向きタイプとセットになり、それぞれの長所を発揮できれば最強のチームになるかもしれない。