本田技研工業(ホンダ)は9月5日、米国ミシガン州デトロイトで9月7日～11日に開催される「第21回ITS世界会議デトロイト2014」に出展し、自動運転による高速道路上での合流・分岐・車線変更など、最新のコネクティッドカー技術(ネット接続型自動車技術)と自動運転技術のデモンストレーションを行うと発表した。

今回のデモと展示では、クルマと歩行者・自転車「V2P/B」、クルマと二輪車「V2M」の通信技術を含む最新のV2X技術、運転中に運転継続が何らかの理由で困難になったドライバーのクルマを、別のクルマが無線でけん引していく「バーチャルけん引」、「高速道路自動運転」、「車線レベルのハザード情報+自動車線変更」などが紹介される。

このうち、「高速道路自動運転」では、デトロイト市のダウンタウンに位置する8マイル(約12.8km)の環状高速道路を使用し、実際の交通環境におけるハンドル操作、自動ブレーキ、合流・分岐・車線変更などのデモンストレーションが実施される。

また、「V2P/B」では、歩行者もしくはクルマのドライバーが所持するスマートフォン(独自のV2/Bをアプリケーション搭載)とクルマとの間で専用近距離無線通信技術(DSRC:Dedicated Short Range Communication)を活用し、ドライバーと歩行者または自転車に乗った人に衝突の危険を知らせたり、お互いの思いやりメッセージの交換を可能にする。

さらに、V2Vによる「バーチャルけん引」は、コネクティッドカー技術を用いて運転が困難になったドライバーを支援することを可能にする。支援を必要とするドライバーが周りの車両に支援を求めるメッセージを送り、支援に応じたドライバーとバーチャルに繋がることにより、けん引を可能にする。支援を求めた車両は、コネクティッドカー技術で先導する車両からのけん引指示と自動運転技術を活用し、病院などの緊急救援サービスを受けられる場所へけん引される。

この他、「車線レベルのハザード情報+自動車線変更」では、コネクティッドカー技術およびクラウド技術の組み合わせにより、前方での事故などの車線上のハザードを検知し、後続のドライバーにハザードの情報をライブ画像で通知する。詳細情報を受けた車両は自動で車線変更が可能となり、止まることなくスムーズに運転を継続できる。

展示ブースイメージ

「バーチャルけん引」