シマンテックは情報セキュリティに対する若年層の意識と関心を高めることを目的に、高校生を対象にしたコンテスト「サイバーセキュリティチャレンジ 2012」を7月17日より開催すると発表した。

インターネットセキュリティの脅威に関する同社レポートによると、2011年に同社が遮断した攻撃の数は前年比81%増となるなど、セキュリティ脅威は大幅に増加している。また、独立行政法人情報処理推進機構が4月27日に発表した「情報セキュリティ人材の育成に関する基礎調査」では、情報セキュリティに従事する日本の技術者数は約23万人で、そのうち14万人は必要なスキルを満たしていないと推測されている。

同社は、セキュリティスペシャリストへの需要は今後さらに高まると見ており、将来の情報セキュリティ分野を担う若年層の関心を高めるために今回のコンテストを企画したという。

サイバーセキュリティチャレンジ 2012のWebサイトイメージ

コンテストの課題は、「提示されたプログラムの脆弱性の数を見つけるとともに、セキュリティを高め、個々の脆弱性を回避するために、どのようなコードで書くべきかを文書で説明する」というもの。コンテストのWebサイトの応募用フォームに必要事項を記入して申し込むと、問題キットが郵送される。

採点は「脆弱性のコードの個数の正当性」「個々の脆弱性に対する本来あるべきコードの姿の説明の正確性」をもとに行われ、上位2チームを優秀賞として表彰するという。優秀賞を受賞したチームは同社の東京本社に招待され、一日体験社員としてシマンテックのセキュリティ業務全般を体験できるほか、シマンテックのセキュリティスペシャリストによる講義も受けられるとのこと。

参加資格は「日本の高等学校、高等専門学校に在学する学生であること」「同じ教育機関のメンバーからなる2名以上4名以下のチームを構成できること」「日本語 / 英語 / 韓国語 / 中国語のいずれかの言語で回答が作成できること」で、応募者の国籍は不問。回答受付は8月26日到着分までとなっている。

同社代表取締役社長の河村浩明氏は同コンテストについて、「将来を担う高校生のみなさんに、今回のサイバーセキュリティーチャレンジコンテストに参加していただくことで、チームとして脆弱性のないソフトウェア作りの重要性を体感してもらい、情報セキュリティの分野に魅力を感じていただくことを願っています」と述べている。