計測機器ベンダ大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは、広帯域信号の解析および発生用ソリューションとして、高性能シグナル・アナライザ「Agilent PXAシリーズ シグナル・アナライザ」向け160MHz解析帯域幅オプションと、802.11ac規格対応の信号を生成可能なソフトウェア「シグナル・スタジオ」を発表した。

前者の160MHz解析は、802.11acで定められている帯域幅全体をカバーするのに不可欠なもので、160MHz解析帯域幅に対応した「Agilent PXAシグナル・アナライザ」を用いることで、現在および将来の802.11acデバイスの設計、検証、障害解析の高速化が可能になるという。また、「89600 VSAソフトウェア」の802.11ac変調解析機能とPXAを組み合わせることで、802.11ac信号の高性能かつ包括的な解析も可能になると同社では説明している。

後者の802.11ac信号生成は、BCCまたはLDPCチャネル・コーディング、MCSの全コード、シングルユーザMIMOもしくは最大4ストリームのマルチユーザMIMOなど、802.11acの波形を生成することが可能なソフトで、ESG、MXG、PSGベクトル信号発生器、およびPXBベースバンド発生器/チャネル・エミュレータでは最大80MHz帯域幅に対応しているほか、信号発生器を2台用いることで160MHz帯域幅の信号を発生させることが可能となっている。

なお、「N7617B シグナル・スタジオ信号生成ソフトウェア11acオプション」は、2011年11月より販売を開始する予定で価格は約40万円から、一方の「N9030A PXAシグナル・アナライザの広帯域解析オプションB1X」は2012年2月からの販売を予定しており、価格は312万4500円(税別参考価格)としてる。

「Agilent PXAシグナル・アナライザ」の外観