1ドル160円台の歴史的な円安の継続と旺盛な中古車輸入需要により、国内の特定車種の買い取り相場は異常な高値で下支えされています。そのひとつが高級SUVのレクサス「RX」で、アジアや中東などに高値で輸出されています。今回は海外需要の高い車種の例、レクサスRXが人気の理由、クルマを「金融アセット」と捉えてリセールバリューを高める方法を解説します。

  • レクサス「RX」

    歴史的円安で日本の中古車が人気? 狙い目はレクサス「RX」

「海外輸出需要」という強力な価格の下支え

歴史的な円安が継続していることから、海外のバイヤーにとっては日本の中古車が割安な状態が続いています。そのため輸出需要が高まり、国内の買い取り・オークション相場も上昇傾向にあります。

高く売却できる車種の例

海外で人気が高い日本車の例を挙げると、以下のとおりです。

  • トヨタ「ランドクルーザー」

  • スズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」

  • トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」

  • レクサス「RX」

いずれも明確な特徴があり、ネーム力・ブランド力のある車種です。海外には日本と比べて悪路の多い国・地域も多く、走破性の高い車種も人気となっています。

需要の大きい輸出先

これまで、日本の中古自動車の主な輸出先のひとつはロシアでした。これは、ウクライナ侵攻によって新車輸出規制がかかっていたため、中古車需要が増えたことが背景にあります。

もうひとつの輸出先はUAEなどの中東で、特にドバイは日本の中古車輸出において、世界最大規模のハブ拠点となっています。近年は地政学リスクや海峡の不安定化により、慎重な取引が求められるでしょう。

レクサスRXはなぜ人気なのか?

レクサスの中核モデルとして人気を集めているRX。その人気の理由を整理します。

  • レクサス「RX」

    レクサス「RX」

プレミアムなブランド力

レクサスSUVの元祖であり、長期間にわたって高級SUVとしての魅力を発信し続けているのがRXです。海外、特に北米や中東では、「壊れない高級SUV」として富裕層の間で絶大なステータス性を誇ります。

高級感のあるクーペを思わせる流麗なフォルムと力強いフロントマスクが多くの人を魅了しています。また、荷物がたっぷり載る広いトランクや、後部座席の足元スペースの広さなど、SUVとしての実用性も兼ね備えています。

維持費が安い

ヨーロッパ製のプレミアムSUVは走行性能が高い一方、故障リスクやメンテナンス費用が高い傾向があります。レクサスはトヨタの技術をベースにしているため、初期不良や故障が非常に少なく、長期間、安心して乗れる点が北米やアジアの富裕層に高く評価されています。

マレーシアの「1~5年規制」

マレーシアでは製造から1年以上5年未満の中古車しか輸入制限をクリアできません。この条件に合致する高年式・高グレードのRXは、オークションで国内定価に迫る(あるいは超える)高値で競り落とされます。

さらに、左ハンドル車の輸入は制限されており、原則として右ハンドル車のみが対象です。このため、左ハンドルの多い欧米の高級SUVよりも、レクサスのほうが人気となっています。

  • レクサス「RX」

    レクサス「RX」

寒冷地・関税の隙間需要

ガソリン車・4WDモデルは、ロシア周辺の国々(カザフスタンなど)や内陸部の悪路・寒冷地エリアへ高値で輸出されています。

レクサスRXのリセールバリューを高める方法

レクサスRXを輸出も意識して高く売却するためには、以下の条件がそろっていると有利です。

  • グレード:スポーツ仕様の「F SPORT」または最上級の 「F SPORT Performance」

  • 駆動方式:悪路や寒冷地需要に強い4WD(AWD)

  • ボディカラー:ホワイトノーヴァガラスフレーク(白)またはグラファイトブラックガラスフレーク(黒)

エンジン種類に関しては、輸出先によってはハイブリッドよりも、構造がシンプルで修理しやすい純ガソリン車のほうが、関税や現地の気候の関係で高く売れるケースもあります。

また、 パノラマルーフ(またはサンルーフ)、3眼LEDヘッドランプ、本革シートは必須オプションです。これらがないと海外バイヤーから敬遠されやすく、査定額が数十万円単位で変わります。

【フォトギャラリー】レクサス「RX」