不動産の現状渡しってどんな売り方?手順やメリデメを徹底解説!

fudousan5425245 不動産売却

「家を相続したのは良いものの、売却するには家が古くて修繕費が高くつきそう、、、。」とお困りならば、「現状渡し」という売り方をすることで、修繕費分をお得にできる可能性があります。

この記事では、不動産の現状渡しとはそもそもどんな売り方なのか、知っておきたいメリット・デメリットを解説します。実際に現状渡しを検討する際の注意点、手順のポイントを知ったうえで、不動産売却のためにスムーズに動き出せるようにしましょう。

不動産の現状渡しとは

現状渡しという言葉自体、耳なじみがない方も多いかもしれません。まずどのような売り方なのか、基本的な部分を解説します。

破損箇所や欠陥を修復せずに売ること

現状渡しとは、傷や破損について買主に伝えて契約を結び、修復せずに売却する方法です。ここでいう傷や破損とは、次のような状態があげられます。

  • 壁紙が破れている
  • 給湯器が壊れてお湯が出ない
  • 浴槽が一部破損している
  • 外壁にヒビが入っている
  • 雨漏りしている

ただし、現状のままだからといって、不動産の中に家具・家電を放置していってよいわけではありません。あくまでも、告知した傷や破損をそのままにして引き渡す、ということです。

築年数が古い不動産の売却におすすめの方法

中古不動産の中でも築年数が30年以上経過した不動産は、売却額より修繕費の方が高額になり、売却自体が損になることもあります。そのため、目に見える欠損を売主が把握している限り全て明らかにし、買主にも修理・修繕が行われていないことを前提に購入してもらう現状渡しは、修繕費がかからない分だけお得です。

また、現状渡しの物件は不具合分だけ値引きをするケースも多く、安く物件を購入して自由にリフォームをしたい買主から需要があります。値引きを前提にしてもいいから物件を早く手放したいと考えている人にも、現状渡しはおすすめです。

現状渡しによる2種類の売却方法

売却方法は大きく分けて2つあります。

  • 仲介:不動産会社を通じて買主を探してもらう
  • 買取:不動産会社に直接買い取ってもらう

それぞれのメリット・デメリットについては後述する内容を参考にしてみてください。

現状渡しによる法的責任について

現状渡しでは欠陥が残ったままの物件を引き渡すため、通常よりもトラブルリスクは大きくなりがちです。この章では、トラブル回避のため買主との契約時に必ず押さえておきたい「契約不適合責任」について解説していきます。

契約不適合責任とは

これまで不動産売却において売主が背負う責任は、「瑕疵担保責任」というものでした。しかし、「瑕疵担保責任」は定められた時代が明治時代と古く、内容が難解であるばかりか、グローバル化が進む現代には適さないという欠点がありました。そこで2020年4月以降、現代に適した内容へと表現を変えたのが、「契約不適合責任」です。

以下の表のように、「瑕疵担保責任」に比べると、「契約不適合責任」はより売主の責任、買主の保護が明確になっています。

ポイント 瑕疵担保責任 契約不適合責任
果たすべき責任 売主は不動産を買主に引き渡せば契約を果たしたものと考える 売主は買主に契約通りの不動産を引き渡す義務がある
損害賠償請求の対象 普通に注意していても分からないような隠れた瑕疵 売主が契約内容に告知していなかった部分
買主に認められる権利 損害賠償、契約解除 損害賠償、契約解除、追完請求、代金減額請求
対象となる期間 契約時点までに発生していた不具合 引き渡し時までに発生した不具合
瑕疵責任が認められる期間 隠れた瑕疵を知った時から1年以内に不具合を通告し権利行使する必要がある 引き渡し後1年以内に買主が不具合を通知すれば保証される

参考:一般財団法人住宅金融普及協会瑕疵担保責任から契約不適合責任へ

告知義務とは

不動産を引き渡す際に、売主は物件の状態をすべて買主に伝える義務があります。

大きなポイントとなるのが、売主が不具合を知っていたとしても、故意や過失により告知していない場合は責任を負うことになるという点です。

たとえば、売主が「本当は雨漏りがあるけれど、知らなかったことにして少しでも高く売ろう」として故意に不具合を隠したり、売却前に家を詳しく調べなかったりした場合は、売主に故意や過失があったとして契約不適合責任を問われる可能性があります。

つまり「雨漏りがあります」と具体的な不具合を告知したうえで、買主も同意して契約を結べば、売却後に雨漏りが起きても売主は責任を問われません。物件の状態によっては特約を付けることで、契約不適合責任を問える期間を短くできます。

ただし、契約書にこうした内容を適切に盛り込むには、現在の物件の状態を売主が漏れなく正確に知らなくてはなりません。そのためインスペクションを通じ、第三者の目で物件の状態を診断してもらうことが重要とされるのです。

損害賠償を求められる事態等を回避するためにも、「現状確認書」や「付帯設備表」の作成について、不動産会社に相談することをおすすめします。

過去の修繕や補修も告知対象となる

買主へ告知したい内容としては、次の4つが挙げられます。

  • 現在分かっている不具合
  • 今の設備の状況(給湯器が壊れている、など)
  • 過去に行った修繕とその箇所
  • その土地や建物で起きた事件・事故

ただし、フローリングの傷や壁紙の日焼けなど、通常の利用で起こりうる経年劣化と判断される内容については、告知しなくてもよいとする意見もあります。個人で判断するのは難しいため、告知する内容の線引きは、かならず不動産会社と相談して決定しましょう。

契約不適合責任の期間は1年間

契約不適合責任は無期限に追及できる責任ではなく、買主は契約に不適合な箇所を知った時点から1年以内に売主へ通告する必要があります。ただし、売主と買主が双方とも個人であれば、契約不適合責任そのものを免責とする特約や、権利を使える期間を1年より短い期間にする特約などをつけられます。不動産の状況に合わせ、特約を付けるべきか、買主と合意できそうか、不動産会社と相談して決定しましょう。

不動産を現状渡しするメリット

不動産売却には、不動産会社に仲介してもらう方法と、不動産会社に買い取ってもらう方法の2通りがあります。現状渡しは、どちらの売り方でも次のように売主にとってメリットのある方法です。

手入れをする手間・コストがかからない

引き渡しのための基本的な手入れをせずに売れる現状渡しは、引き渡しのための特別な費用・手間をかけずに不動産を売却できることが最大のメリットです。仲介と買取どちらの場合でも、引き渡しまでの費用を節約できるでしょう。また買主によっては、家具や家電製品の中で気に入ったものがあれば引き取ってくれることもあるため、処分にかかる手間が予想より省ける可能性もあります。

ただし、買主の気持ちとしては、同じ値段で売っている家ならば、比較してデメリットが少ない物件を選びたいものです。現状渡しを成功させるためにも、問題点はどんなに小さなことでも不動産会社へ必ず告知し、適切な説明を怠らないようにしましょう。

業者買取なら「契約不適合責任」が免責

不動産の建物部分が古くて値段がつかなかったり、現状渡しでは買手がつきそうになかったり、仲介での売却に不安がある場合、不動産会社に依頼して現状渡しで買取してもらうという手があります。この売り方のメリットは、個人から個人への売却を行う場合に発生する、「契約不適合責任」が適応されない契約がほとんどという点です。

「契約不適合責任」とは、契約内容にそぐわない不具合が判明した場合、引き渡した後でも買主が契約に合う状態になるように損害賠償や契約解除の請求などを行えるようにするための、売主が買い主に対して負わなければならない責任です。

仲介による現状渡しを行った場合、不動産の不具合を売主が故意に隠したり、適切な検査を行わずに売却した場合、契約内容に不適合であったとして、売主の「契約不適合責任」が問われ、結果として修繕などを行うよう求められる場合があります。しかし買取なら、そもそも「契約不適合責任」が適応されないため、不具合が見つかる可能性が高い不動産でも売りやすいでしょう。

早期売却が可能になる

補修や修繕を行う必要がない現状渡しは、売却する際のスケジュールに工事の期間を組み込む必要がありません。そのため、その期間の分、早めに売却活動を進めることが可能です。

補修・修繕工事をしない場合、以下のような工程を省くことができます。

  • 工事を請け負う業者探し
  • 業者決定後の工事スケジュール調整
  • 着工~工事完了

購入希望者の内覧もすぐに案内できるため、急ぎで不動産を売却したい事情があれば、現状渡しの選択がふさわしいと言えるでしょう。

不動産を現状渡しするデメリット

売主が知っておきたい現状渡しのデメリットは、契約後にトラブルが起きるリスクと売却額が安くなりやすいこと、そして売却期間が長期になりやすいという3点です。以下で詳しく解説していきます。

「契約不適合責任」の負担

「契約不適合責任」とは、物件が契約内容に適合しない場合に売主が負うべき責任のことです。たとえばシロアリ被害について契約書に記載せず売却した後、実際にはシロアリ被害が起きていたことが後から分かった場合、売主が負うべき責任と、買主が持つ権利を明確にした決まりといえます。

現状渡しにおいて、売主の責任と買主の権利を明確にするための制度がなぜデメリットになるかというと、物件の不具合をそのままにして売却するため、契約書に記載されなかった不具合が後から発見されるリスクが高いからです。

売却価格が相場よりも安くなる

現状渡しの不動産の売却価格は、よほどの掘り出し物件でない限り、相場より安くなることがほとんどです。不具合があることを前提に売却するため、相場の値段をつけたとしても、買主から値引き交渉を受けるのが通例となっています。値引き交渉を前提にした売り出し価格をつけておき、後悔のないようにしておきましょう。最新の相場は、一括査定サイトを使うと簡単に調べることができます。

また、値引き交渉を受ける際は、値引き額の下限を決めておくことが前提です。明確な金額を定めることで、代わりに値引き交渉を担当してくれる不動産会社のスタッフとも意思疎通がしやすくなります。

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その他の一括査定サイトも検討したい方は、こちらの記事をご参考ください。おすすめの査定サイトをランキング形式で紹介し、自分に合う査定サイトの選び方も解説しています。

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通常の不動産よりも売れにくい

同じ値段の不動産と比較すると、現状渡しの不動産は「他にも不具合があってリスクが高そう」と思われることも多く、売れにくい物件といえます。そのため、通常より安価な取引で、かつ、売却まで時間がかかる可能性が高いです。売却期間を短くしたい場合は、現状渡しよりもリフォーム工事を選択した方が良いケースもあります。

不動産を現状渡しする際の注意点

それでは、ここまでのおさらいとして、現状渡しで不動産を売却する際の注意点をみていきましょう。

不具合は隠さない

売主の責任として、不具合は隠さずに不動産会社へしっかり伝えましょう。たとえば、次のような一見するとささいな不具合でも、隠してしまうと後から「契約不適合責任」を問われる可能性があります。

  • キッチンの扉の立て付けが悪く開けるのに力がいる
  • 2階の床の一部がフカフカしている
  • 壁紙の一部を自分で貼り換えた

こうした不具合は、住んでいる人でなければ分からないことでもあります。相続した家など、これまで居住していなかった物件の場合は、インスペクション以外にも耐震診断やシロアリ検査をプラスして、詳しく調べる必要があるでしょう。

また、不具合を適切に伝え、現状渡しを前提に査定を受けることで、不動産会社が「ここだけは修繕した方が希望する期間内に売れやすい」など、適切な判断を行いやすくなります。売却希望金額や希望期間がシビアに決まっている場合は、修繕費と現状渡しの想定売却額を比較するためにも、不具合を正確に把握・告知することが大切です。

残置物は売主が片付ける

現状渡しは、今現在の状態で不動産を引き渡す売却方法です。だからといって、ゴミや不要な家具などを放置して売却することとイコールではありません。売主の責任として、全て片付け、建物内や庭などを空にした状態で引き渡すのが一般的です。

ただし、あくまでも慣習のため、売主が残留物を処分すべきと法律で定められているわけではありません。買主と売主の間で「これだけ値引きをするから、残留物の処理は買主が負担をする」といった契約を結ぶこともできます。

しかし、売却する不動産によっては、たとえば相続した家の残留物に必要な書類や印鑑が残っていた、といったトラブルが起きる可能性もあります。基本的には売主として責任をもって片づけた方が、不要なトラブルを避けられるでしょう。

修理の判断は訪問査定が終わってから

壁紙の剥がれなど、修理の判断は訪問査定が完了してから行いましょう。訪問査定は不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、周辺環境や不動産の現状をチェックする査定方法です。修繕費と査定額の比較をより詳しく行えるだけでなく、目的に合わせた売却方法を検討する参考にもなります。

簡単な査定方法には、ネットなどを通じて面積や築年数など、データのみで査定する机上査定があります。しかしデータのみで判断するため、担当者が物件の現状をチェックできません。この段階で修理をおすすめされる場合もありますが、現状渡しを前提とするのであれば、より細かな判断ができる訪問査定まで受けたうえで修理を判断した方がよいでしょう。

不動産会社選びは初めて、どんな会社を選べばよいか分からないという方は、不動産会社選びのポイントについて詳しく解説した以下の記事も合わせて読んでみてください。

後悔しない不動産売却の業者選び!選び方のポイントや注意点を徹底解説
不動産売却では、どの業者に売却を依頼するかが重要です。依頼する業者次第で、売却期間や成約価格が違ってくることも少なくありません。どのような業者がよいのか、選び方のポイントや注意点などを知り、不動産の高額売却を成功させましょう。

不動産を現状渡しするときのポイント

ここまで、現状渡しのメリット・デメリットについて解説してきました。メリットを生かし、デメリットを抑えるための2つのポイントを解説します。

インスペクションを実施する

インスペクション(ホームインスペクション)とは、不動産の現在の状態を住宅の専門家である住宅診断士に評価してもらい、客観的に不具合をチェックしてもらうことです。インスペクションにより、修繕すべき部分の判断や修繕すべき時期、修繕の概算費用も分かります。

費用の相場は5万~10万円ほどで、人によっては高額に感じるかもしれません。しかし買主へ不具合をしっかり告知したうえで行う現状渡しでは、インスペクションはとても重要です。致命的な欠陥が事前に分かれば修繕も行えるため、引き渡し後のトラブルを未然に防げます。

ホームインスペクションについてより理解したい方は、詳しく解説したこちらの記事もおすすめです。

ホームインスペクションとは?意味やメリットデメリットについて解説
ホームインスペクションは、既に欧米では一般的なことであり、近年日本でも浸透し始めています。この記事では、ホームインスペクションとは何か、メリットやデメリットについて紹介します。さらに、ホームインスペクションの流れついても取り上げます。

現状渡しの知識が豊富な不動産会社に依頼する

デメリットでも解説したように、現状渡しはリスクを前提に購入してもらうため、相場より売却額が安くなりがちです。また売却後に契約不適合責任を問われ、結果として修繕費を支払う可能性もあります。そこで重要となるのが、仲介や査定を依頼する不動産会社の存在です。

不動産会社を探す際は、少なくとも3~5社ほど依頼して会社のサービスや担当者の営業力、査定額を比較しましょう。同じ現状渡しを前提にした場合でも、不動産会社によって査定額もサービスも異なるためです。

  • 査定額の根拠を説明してくれる
  • 現状渡しを行った経験が豊富
  • 契約不適合責任に詳しいスタッフがいる

3ヶ月以内に売却を完了させたい、といった希望がある場合は、一定期間内に売却できなければ不動産会社が買取を行ってくれる、買取保証サービスがある会社を選ぶのがおすすめです。

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まとめ

不動産を現在の状況のまま、買主に不具合を告知したうえで引き渡す現状渡しは、築年数の経過した不動産をお得に手放せる方法です。ただし、買主の視点で見ると、リスクがあることを前提に物件を購入することになるため、他の物件と比較して選ばれないことも少なくありません。

現状渡しを成功させるには、契約不適合責任に詳しく、適切なサポートをしてくれる不動産会社と巡り合うことが重要です。まずは一括査定サイトなどで有能な不動産会社を厳選し、訪問査定では現状の不動産の状態をしっかりと不動産会社に見てもらい、現状渡しのメリットを生かした売却を目指しましょう。

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