不動産一括査定を使い損にしない!メリット・デメリットや活用法を解説

不動産売却

不動産の売却や、将来のために不動産の価値を知りたい時には、不動産一括査定サイトを利用するのが便利、と聞いたことはありませんか。

不動産は全く同じものは1つとしてなく、地域経済や人気のある間取りなど、さまざまな条件で価格が左右されるため、実際の価値を知るには不動産のプロの査定が欠かせません。査定依頼をする不動産会社を探す際、心強い味方になるのが不動産一括査定サイトです。

すでに売却したい期日が決まっている場合は、早めの行動が求められます。不動産一括査定サイトを使うべきか判断するにはどうすればよいのか、メリット・デメリットを踏まえて判断していきましょう。

不動産の一括査定の仕組みとは

不動産の一括査定サイトとは、売却したい不動産の価格査定を、複数の不動産会社へ一括で依頼できるサイトのことです。

その仕組みは、入力された物件の条件を元に、一括査定サイトと登録している不動産会社の中から当てはまる会社をサイト側が判断するというものです。近年はAI技術の発展に伴い、サイトによっては「マンション売却が得意」など売りたい不動産に有利な条件を持つ不動産会社とマッチングしてもらえます。

不動産の査定価格は、不動産会社が得意とする不動産や担当者の評価によっても異なるため、比較が重要です。不動産一括査定サイトなら簡単に複数の査定結果を一度に得られるため、査定価格やサービス、対応力などを比較できます。

また不動産一括査定サイトは、登録している不動産会社が利用料を支払っているため、査定を依頼する側は全てのサービスを無料で利用できるのもメリットの1つといえるでしょう。

不動産一括査定サイトを利用する3つのメリット

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不動産一括査定サイトを通じて受けられるメリットは「査定依頼を簡単にする」「相場を知って売却につなげる」「対応力のある不動産会社を選べる」という3点です。それぞれ、詳しく解説します。

査定の依頼に手間がかからない

最寄りの不動産会社を探す方法として、たとえばネットで住所を入力して検索を行う方法や、電話帳から調べる方法が挙げられます。しかし依頼したい会社の数だけ、1社ずつ問い合わせを行わなくてはなりません。

不動産一括査定サイトでは、入力された住所や物件の間取り、築年数などを元に、対応できる不動産会社の候補が分かります。査定依頼もネット上でまとめて行えるため、1社ずつ電話をかけたり、メールを送ったりする必要もありません。

査定にかかる手間を減らして、複数の会社をしっかり比較しあうことで、あなたの不動産をより良い形で売ってくれる対応力のある不動産会社を探しやすくなるでしょう。

不動産の相場を把握できる

不動産を売却する際、相場を把握することは「より高く」かつ「売りたい期間内に売る」ためにはとても大切です。

不動産の売却価格には明確なルールがありません。エリアごとの不動産の需要や依頼した不動産会社が扱いを得意とする不動産など、さまざまな要素によって価格が決められます。

もし1社だけに絞って査定を受けたとすると、査定価格が他の会社より高いのか安いのか判断できません。数社から査定を受けることで、不動産会社があえて高い価格を出していないか、逆に安くしすぎていないか、判断する材料にもなります。

囲い込みを防ぐメリットもある

不動産売却における「囲い込み」とは、仲介を依頼した会社が物件の情報を他社に知らせないようにし、自社で見つけた買主(物件を買いたい人)へ優先して売却する行為です。物件の情報を囲ってしまうため、囲い込みと言われています。

囲い込みが行われた場合、他の不動産会社が買主を知っている可能性があるにも関わらず、情報が他社へ伝わりません。売却に時間をかけることで、売主(不動産を売りたい人)に家を売るために相場よりさらに低い値段で売るしかなくなるなど、売主にとって不利益が生じる恐れのある行為です。

この囲い込みを防ぐ方法の1つに、一括査定サイトを通じて複数の会社から査定価格を受け、金額の根拠をしっかり説明してくれるか確認する方法が挙げられます。根拠が不透明な場合や、他社の査定価格の平均より高すぎる場合は、高額な査定価格を出していたとしても慎重な判断が大切です。

不動産会社の対応も比較できる

不動産を納得のいく価格で売却するには、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。

不動産を売却する際は、必要書類の用意や購入者への魅力的な宣伝、物件の内覧準備、その地域で不動産を売却する時に関係する法令の確認など、多くの専門知識が求められます。

中には「大手なら安心」と考えている人もいるかもしれません。しかし、大手だからといってより高く売ってくれるとは限らず、地域に根差した不動産会社の方が地元の情報に詳しく頼りになることもあります。

人によって異なる不動産を売りたい事情を把握し、売却に向けて積極的に活動してくれるかどうか、大手や中小企業といった枠組みにこだわらず、自分自身で見極めるのが大切といえます。

そこで複数の不動産会社から見積もりを取り、担当者と実際にやり取りを行います。やり取りを通じ、不動産会社側がしっかりこちらの意見や要望を聞いてくれるか、質問に答えてくれるか、自分と相性が良いか判断しやすくなるでしょう。

不動産一括査定サイトを利用する3つのデメリット

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売り方や生活スタイルなど、状況によっては不動産一括査定サイトを使うことが不動産売却のデメリットになる場合もあります。営業が多くて困ってしまったり、利用しても不動産会社が見つからなかったりする場合があるためです。

査定後に不動産会社から営業の電話

人気エリアにある不動産の査定を依頼した場合、契約をとりたい不動産会社から電話やメールなど営業を受ける場合があります。

依頼したい不動産会社からの営業電話ならメリットに繋がりますが、そもそも営業電話を受けたくない人にとってはデメリットです。

登録している不動産会社は、基本的に「仲介」と呼ばれる方法で不動産を売却しています。仲介とは、不動産会社は購入したい人と売却したい人を結び付け、売却を成立させることで報酬をもらう販売方法のことです。

つまり不動産会社にとっては、無料で査定依頼を受けることで自社をアピールし、売却したい人を効率よく探す営業活動の一環です。

しかし営業電話やメールの感じ方は人それぞれのため、不要な場合はメールのみでやり取りするよう申し込むのも手です。不動産一括査定サイトによっては相談窓口を設けている場合もあるため、過度な営業で困っている場合は相談してみるのもよいでしょう。

全ての不動産会社をカバーしていない

不動産適正取引推進機構の発表によると、2020年3月時点の宅地建物取引業者数(売買や仲介だけを扱う不動産会社のこと)は全国に125,638業者と公表されています。

この中で不動産一括査定サイトが紹介してくれる不動産会社は、サイトに登録されている会社だけです。売却したい不動産によっては、該当する不動産会社が1件も見つからないかもしれません。

また人気のあるエリアの不動産だったとしても、サイトにない有利な査定価格を出してくれる会社と出会えないリスクがあります。

このデメリットは、登録数が多い不動産一括査定サイトを選ぶ、あるいは支店数が多い大手不動産会社にも依頼できる一括査定サイトを選ぶことで解決できます。

また特徴の違う不動産一括査定サイトを複数利用して、査定先に幅を持たせるのもおすすめです。

極端な高額査定と契約すると後悔

不動産会社によって査定価格が異なるからといって、極端に高額な査定価格を提示した不動産会社と契約するとかえって後悔してしまう場合があります。

不動産会社の中には、あえて高額な査定価格を提案して「とにかく契約してもらおう」と考えている悪質な会社もあるためです。

高預かりに注意

高預かりとは、相場より高額な査定価格を提案して売主の注目をひき、媒介契約を結ばせることです。

不動産は相場を外れた売却額で売り出すと、買主側が「何か理由があるのかもしれない」と警戒して売れにくくなります。売りたい期限がある人なら、大幅に値下げをしなくてはならないかもしれません。つまり、最終的に費用面でも時間でも、売主側が損をしてしまいます。

高額な査定価格を提案されても、まずは「何故その査定価格がついたのか?」をはっきりさせ、理由に納得できないようならその会社を避けることが大切です。

おすすめ不動産一括査定サイト11選

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不動産一括査定サイトと一口に言っても、実際に検索をかけるとさまざまなサイトが表示されます。そこで初めて不動産売却を行う方にもおすすめの不動産一括査定サイト11選を、特徴と共に紹介します。

また、人気のサイトをざっくり把握しておきたい人向けに、次の表にサイトの特徴や1度に依頼できる会社数などをまとめてあります。サイト選びの参考にしてください。

サイト名 1度に依頼できる不動産会社数 登録会社数 特徴
すまいステップ 最大4社 1,000社以上 イエウールの運営会社でもある株式会社Speeeが2020年4月にサービスをを開始した新しい一括査定サイト。優良不動産会社に特化して査定依頼ができる
HOME4U 最大6社 約2,100社 日本で初めて一括査定サービスをスタートさせた不動産一括査定サイト。ドコモでおなじみのNTTデータグループが運営
すまいValue 最大6社 6社 大手不動産会社(住友・三井・野村など)6社が運営しており、6社に一括査定依頼ができる
LIFULL HOME’S 最大10社 3,595社以上 メールアドレスだけ登録すれば、匿名で簡易査定を依頼できる
イエウール 最大6社 約1,900社 クレームの多い不動産会社はイエウール側が契約を解除、1,000万人以上の利用者あり
SUUMO 最大10社 約2,000社 豊富な情報を活かした不動産会社の絞り込み機能、重視する項目が得意な会社を選べる
イエイ 最大6社 約1,700社 サービス誕生から10年、徹底的なサポート体制により査定後もフォローが受けられる
スマイティ 最大6社 約1,300社 賃貸物件検索や住みやすい街検索なども利用可能、情報コンテンツが非常に豊富で基礎知識やノウハウも分かる
アットホーム 最大20社 約1,965社 10秒で簡易査定や相場情報を受け取れる、同時依頼数が非常に多く、地域密着型の不動産会社が多数登録している
リガイド 最大10社 約800社 独自審査を通過した不動産会社のみ登録、日々サービスをチェックすることで安心度を高めている
リビンマッチ 最大6社 約1,700社 土地や農地など、さまざまな不動産に対応。売却以外にも不動産に関するさまざまなコラムが充実している

まず、おすすめの一括査定サイトすまいステップから順に紹介していきます。

査定が初めての人におすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

すまいステップはこんな人におすすめ

  • 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
  • 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
  • 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい

すまいステップの特徴

すまいステップは、2020年4月にサービスが開始された比較的新しい一括査定サイトです。

その特徴は、提携不動産会社の数ではなく、質で勝負をしている点。一括不動産査定サイトを長年運営している株式会社Speeeが厳選した優良不動産会社に限っての査定依頼となります。なので、査定依頼が初めてで、どの不動産会社が良いのかよく分からないという人に特におすすめです!

また、すまいステップを利用して査定依頼をすると、各不動産仲介会社で売買実績が豊富なエース級担当者に出会えるため、不動産の売却が初心者であっても安心です。

  • 提携社数:1,000社以上
  • 同時依頼数:4社
  • 対象エリア:全国
  • 対応不動産の種類:マンション、戸建て、土地、その他
  • コラム記事:有(コラム記事TOPはこちら
  • 匿名査定:利用可
  • URL:https://sumai-step.com/

すまいステップの他にもおすすめの一括査定サイトがあります。

HOME4U

HOME4Uは、2001年に日本で初めて一括査定サービスを開始して以来、大手不動産会社を含む厳選された優良な不動産会社が多数登録されている不動産一括査定サイトです。

運営しているNTTデータグループは銀行などでも使用される最高クラスのセキュリティにも関わっており、個人情報に最大限配慮した取引を行えます。

不動産売却に関する無料のハウツー本も配布されており、知識を身に付けつつ不動産売却を進めていきたい人や、ノウハウのあるサイトを利用したい人におすすめです。

HOME4U

すまいValue

すまいValueは不動産売買における大手6社が運営する、不動産一括査定サイトです。2022年にすまいValueが実施したアンケートでは、96.3%の人が「安心感がある」と答えています。(2019年4月1日~2022年1月31日にすまいValueで媒介したユーザーを対象におこなったアンケート結果。)

対応力のある社員も多く在籍し、2021年度6社合計の成約件数は12万件以上の実績があります。店舗数も全国900店舗、日本各地のさまざまなエリアに対応しているのも強みです。

大手不動産会社に絞って依頼したい人や、成約実績が豊富な不動産会社を選びたい人におすすめです。

すまいValue

LIFULL HOME’S

LIFULL HOME’Sは、工場や倉庫といった特殊な不動産の売却に対応している不動産一括査定サイトです。

個人情報の送信無しでおおよその査定価格が分かる簡易査定を受け付けており、メールアドレスのみ登録すれば専用ページで概算価格がチェックできます。

また新型コロナウイルス感染の拡大に伴い、査定依頼できる不動産会社は現在営業を続けている不動産会社のみです。査定依頼の希望項目にも「オンライン・電話など、非対面で相談したい」という項目が設けられています。

また今回紹介しているサイトの中では登録不動産会社が3,595社以上と豊富なため、査定依頼先をより多くの不動産会社からの中から検討できます。

できるだけ営業を受けたくない人、高く売れそうなら不動産会社に依頼したい人におすすめです。

LIFULL HOME’S

イエウール

イエウールは、全国1,900社以上と登録している不動産一括査定サイトです。

地域密着型の不動産会社とも登録しているため、大手不動産会社だけでなく地元の会社も広く検索できます。対応エリアのカバー率も広く、現在住んでいる場所から遠く離れた物件を売りたい場合にも便利です。

また利用者よりクレームの多い不動産会社は、イエウール側からフィードバックを行ったうえで、それでも改善されなければ契約解除できる仕組みになっています。そのため悪質な不動産会社に遭遇しづらく、適切な対応をしてくれる会社への査定・売却相談が可能です。

より多くの不動産会社に出会いたい人は、イエウールがおすすめです。

イエウール

SUUMO

SUUMOは、全国2,000社と登録しており、不動産会社の絞り込みが初心者にも分かりやすい不動産一括査定サイトです。

賃貸物件検索のCMでもおなじみのSUUMOでは、豊富な不動産会社の情報を元に「地元の実績多数」や「開店10年以上」など、査定依頼をする不動産会社を特徴から簡単に絞り込めます。また不動産会社は店舗のスタッフまで詳しく紹介されているため、店舗の雰囲気も把握可能です。

SUUMOでは、地域ごとに売却実績や買いたい人の情報を持っている不動産会社も探せます。自分でも情報を広く探したい人、大手から地域密着型まで広く査定依頼を出したい人におすすめです。

SUUMO

イエイ

イエイは2007年のサービス開始より10年以上の運営実績があり、2017年の時点で400万人を超える人が利用した不動産一括査定サイトです。10年以上の運営実績の中で厳選された全国1,700社以上の不動産会社の中から、最大6社へ簡単に査定依頼を行えます。

万が一トラブルがあった場合も、専門的な知識を持ったイエイ常駐のスタッフからサポートを受けられます。無料で相談できる「なんでも相談室」は24時間対応しており、周囲に不動産について相談できる人がいない際にも安心です。

もし不動産会社からの営業が多く断りづらい場合も「お断り代行サービス」により、スタッフが代わりに不動産会社へ断りを入れてくれます。

サポート体制のしっかりとした不動産一括査定サイトを使いたい人、安心して不動産会社へ査定依頼を出したい人におすすめです。

イエイ

スマイティ

スマイティは、食べログなどで有名なカカクコムが運営している不動産一括査定サイトです。

売却査定の前に知っておきたい基礎知識や、売却にかかる費用、必要な書類など、事前に知りたい知識を網羅したノウハウを無料で学べます。査定を依頼する前に知識を増やしておきたい人、ノウハウを知っておきたい人におすすめです。

スマイティ

アットホーム

アットホームは、査定依頼を最大20社まで選べる不動産一括査定サイトです。

一括査定を行う前にマンションや一戸建ての相場を簡単な情報から検索でき、高ければ売ろうと考えている場合にも利用しやすくなっています。最新の具体的な売却事例を紹介してくれているため、より多くの査定価格を情報として知っておきたい人におすすめです。

また地域密着型の不動産会社が数多く登録されており、地元の不動産会社を検索したい場合にも便利です。

アットホーム

リガイド

リガイドは、独自の審査を通過した約800社の不動産会社へ査定依頼が行える、不動産一括査定サイトです。プロの目で日々、登録している不動産会社のサービスをチェックしており、安心して査定依頼ができるよう優良な不動産会社を厳選しています。

入力フォームもYahoo!やFacebookから情報を引き継げるため、すぐに査定依頼を行いたい時にもぴったりです。

また不動産取引に対し、売却や投資など幅広い情報を紹介しているのも特徴です。Q&A方式で、売却査定に関するよくある質問もじっくり理解できます。

正しい知識を身に付けより良い売却を目指したい人におすすめです。

リガイド

リビンマッチ

リビンマッチは、不動産売却だけでなく、不動産買取(不動産会社に買い取ってもらう売り方)の査定にも対応した不動産一括査定サイトです。

資産活用や投資、不動産管理など、希望するサービスに応じて一括査定が受けられるため、より幅広い不動産の活用方法を検討できます。

また個人情報保護に対し適切な体制が確立されていることを表すプライバシーマークの取得・順守を通じて、利用者の個人情報や物件情報をしっかりと管理していることも特徴です。

売却をメインに、柔軟に不動産の活用方法を考えていきたい人におすすめです。

リビンマッチ

他の不動産査定サイトを比較したい人やより詳しい選び方などを知りたい人はこちらの記事をお読みください

不動産査定サイトおすすめ11選!一括査定と自社査定に分けてご紹介
不動産査定サイトを利用すれば、売却前にマイホームや土地の価値を知ることができます。しかしネット上には何十サイトもあり、どの不動産査定サイトを利用すればよいのか迷っていませんか? そこでこの記事では、不動産査定サイトの選び方やおすすめの...

不動産一括査定サイトで失敗しない選び方

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ここまでおすすめの不動産一括査定サイト10選を紹介してきましたが、中には「どれを選べばいいのか分からない」と悩んでしまった方もいるかもしれません。失敗しない選び方を解説します。

登録されている不動産会社の数

今回紹介した不動産一括査定サイトでは、登録されている不動産会社の数は6~2,000社以上と大きく差があります。

登録されている不動産会社の数が少ない場合、情報を入力して検索してみても対応している不動産会社が見つからないかもしれません。特に依頼したい不動産が地方や郊外にある場合、登録されている不動産会社の数が多い方がおすすめです。

またすまいValueのように、大手6社に限られていても、店舗数で見ると900件を超えている場合もあります。依頼先の数もチェックしておくと、どの不動産一括査定サイトを使えばよいか判断するのに役立つでしょう。

サポート体制が充実しているか

サイト側のサポート体制がしっかりしているか、電話やメールで相談が行えるかも選ぶポイントです。

たとえば不動産一括査定サイトのイエイでは「営業が何度も来て断り切れない」場合にも「お断り代行サービス」へ依頼することで、スタッフが代わりに不動産会社へ断りを入れてくれます。

サポート体制が充実しているサイトはスタッフ側にも不動産の知識があるため、不動産会社とのトラブルが起きた際に安心です。

また相談サービスが充実しているサイトであれば、第三者からアドバイスももらえます。不動産について身近に相談できる人がいない場合は、こうしたサポート体制を重視して選ぶのもおすすめです。

売却したい不動産の地域に対応している

不動産一括査定サイトをチェックすると、47都道府県対応など対応地域が異なります。

実際は、不動産会社によって対応地域が異なるため、売却したい不動産の地域によっては依頼できる不動産会社が見つからない場合があります。

この対応地域の違いは、登録されている不動産会社の数の多さだけでは一概に判断できません。サイトに登録している不動産会社の一覧などを利用して、依頼できる不動産会社があるか確認しましょう。

地方にある不動産を売却したい時は、47都道府県全体に対応している不動産一括査定サイトや、イエウールやアットホームなど地域密着型の不動産会社に強いサイトを利用するのがおすすめです。

不動産一括査定サイトを使うときの基礎知識

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不動産一括査定サイトを利用する際、実際に使ってみる前に知っておきたい基礎知識を3つ解説します。

査定依頼は2種類から選択

不動産の査定方法は大きく分けて「机上査定」と「訪問査定」の2通りがあります。

簡単に言うと、より詳しい査定価格を知りたい場合は訪問査定が向いています。大まかな査定価格だけ把握したい場合やひとまず売却したい不動産の価値を知りたい場合は、机上査定が便利です。

机上査定で簡単に査定価格を把握しながら不動産会社を探し、絞り込んだ不動産会社2~3社に訪問査定を依頼するのがおすすめです。

机上査定 訪問査定
査定価格の出し方 入力されたデータを元に査定 現地に担当者が赴いて、状況やデータなど多くの情報を元に判定
メリット データのみのためネット上でやり取りが完結する、複数の不動産会社から簡単に査定を受けられる より正確な査定価格が分かり、担当者の対応力が生で分かる
デメリット おおよその査定価格のため、売却額と差が大きくなる 担当者が現地を訪問するため、1回の査定に多くの時間が必要
おすすめの使い方 不動産会社を絞り込むために使うのがおすすめ 営業を通して信頼できる不動産会社を探すために使うのがおすすめ

不動産一括査定サイトを使う流れ

不動産一括査定サイトによって多少異なるものの、査定依頼を行うまでの流れは次の通りです。

  • 物件情報を入力する(住所や物件の広さ、築年数など)
  • 連絡先を入力する(メールアドレスや電話番号など)
  • ピックアップされた不動産会社から依頼先を選ぶ
  • 査定結果が届く

注意点として、入力する物件情報が正確でなければ、査定価格の正しい結果が分かりません。その場合は訪問査定を受けた際に、大幅な減額が起きる可能性があります。

詳しい情報が分からない場合は、事前に調べておくのがおすすめです。手元に資料がない場合は、登記簿謄本という不動産の詳しい情報が公的に登録された書類を法務局から取り寄せます。また登記データをオンライン上でチェックできる登記情報提供サービスもあるため、利用しやすい方を活用しましょう。

査定結果と売却価格は違う

不動産会社が出した査定価格はあくまでも「おおよその目安」のため、実際の売却額と異なります。何故なら購入者との交渉や売却にかかった期間の長期化に伴う値下げ、実際の物件の状態変化など、価格の変動が起きる可能性があるためです。

査定結果が出たら、不動産会社はメールや紙面で査定結果を通知してくれます。まずは不動産会社がどのような理由でその査定価格を出したのか、どんな方法で価格を決めたのかチェックしましょう。

査定理由があやふやな場合は、売却価格と査定価格の差が大きくなる可能性があります。複数の不動産会社へ査定を依頼することは、査定理由をより深く知る手助けにもなるのです。

また、売却価格を正確に知り、できるだけ早く売却したい際には「買取」も候補に上がります。

買取とは不動産会社に依頼して物件を買い取ってもらう売却方法のことです。相場より3割から4割ほど安くなるものの、正確な買取価格を提示してくれるほか、買取価格に納得すればすぐに契約が成立するため売却もスピーディーです。

不動産の相場は一括査定以外でも調べられる

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不動産一括査定サイトを通じて依頼する以外にも、公的な機関が公表している情報を元に相場をある程度調べられます。ここでは一括査定以外の相場の調べ方を紹介します。

公的な価値が分かる土地の評価額

土地にかかる税金を計算する際に利用される公的な土地の評価額を調べることで、ある程度の不動産の価値を計算することも可能です。

不動産は目的に応じた価格が決められており、特に土地に関しては「一物四価」といわれ、次の表のように4つの価格があるとされます。

評価額の名前 意味
時価 売却時の実際の価格、売却価格
公示価格 国土交通省が毎年公表する、地価公示法に基づく価格。適正な土地取引の指標
路線価 ある地域の道路など路線に面した、標準的な宅地の1㎡あたりの評価額
固定資産税評価額 固定資産税を算出するために、3年に1回、各市町村が決定する評価額

手っ取り早く調べる方法が「固定資産税評価額」を確認することです。固定資産税評価額とは土地や家屋を持つ人に対し、毎年1月1日に発生する固定資産税を計算するための基準価格です。

固定資産税評価を70%で割った額が実勢価格(売却価格)とされており、たとえば1,000万円なら売却価格は1,428万円と予測できます。

注意点は、あくまで土地の評価額のため、物件の持つ個別性は反映されていません。つまり、訪問査定を受ければ「より高く売るポイントになる」と分かる部分があったとしても、固定資産税評価額からは分からないのです。

現在の売り出し価格が分かる不動産ポータルサイト

SUUMOなど、不動産ポータルサイトには現在の売り出し価格が掲載されています。住所や物件情報も詳しく絞り込めるため、手軽に検索でき、査定依頼をする手間がかかりません。

注意点として、あくまでも売り出し価格のため、実際の売却価格ではありません。中には長期間売れ残っている物件や、相場より売り出し価格が高い物件も含まれています。

あくまで情報の1つとして考え、周辺地域の似たような条件の物件がいくらで売り出されているか把握するように心がけましょう。

直近1年の売却価格はレインズ

レインズ(レインズマーケットインフォメーション)とは、不動産会社が扱っている不動産の情報を登録するシステムのことです。

このうち、直近1年の売却事例については、不動産会社の従業員でなくても誰でも自由に検索できます。住所や不動産の種類など、情報を絞って売却事例を調べられるため、売りたい不動産がある地域の相場を把握したい時に便利です。

売却価格の変動の把握に不動産取引価格情報検索

不動産取引価格情報検索とは、2005年から直近までの、地域別の売却価格を調べられるサイトです。

国土交通省が実際に取引を行った人へアンケートを行い、そのデータを元にマンションや一戸建て、土地など、幅広い不動産の売却価格を検索できます。

また蓄積されたデータから、地域別の土地単価の平均もわかるため、特に土地を売却したい人におすすめです。

まとめ

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不動産の売却が初めてで、特に依頼したい不動産会社が決まっていない場合、不動産一括査定サイトから売却活動をスタートさせることで、不動産会社を探す手間や時間を省けます。

不動産一括査定サイトを使い損にしないためには、売却したい不動産の地域を担当している不動産会社と登録している不動産一括査定サイトを知ることが大切です。サイトを1つずつ調べるのは難しい場合は、登録している不動産会社の数が多い不動産一括査定サイトに絞るとやり易くなります。

自分にメリットのある不動産売却を目指すには、信頼のおける不動産会社、そして担当者に出会うことが大切です。不動産一括査定サイトを活用して、不動産会社ごとの対応を自分の目で比較する準備を進めていきましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf


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