PS3最高グラフィックス表現

今作もグラフィックスが凄い。まず、単純に、テクスチャのディテール感が凄いので、ハイビジョンTVや高解像度ディスプレイでプレイすると、映像の情報量の多さに感動することだろう。続いて、シェーダー表現もパワーアップしており、水面表現は鏡像付き×フレネル反射対応でとてもリアルだし、人物キャラクタたちの人肌表現もかなりリアルになった。PS3対応ゲームのグラフィックスとしては間違いなくトップレベルのビジュアルクオリティだ。

美しいグラフィックスも要注目。そのクオリティは前作以上だ!

さらに、今作では、前作よりもさらに物理シミュレーションの活用を進めており、モノが大局的に壊れまくる表現がそこかしこで見られる。

特に印象的なのは、ネパールのホテル最上階でのラザレビッチ配下の武装ヘリとの遭遇シーンだ。執拗に武装ヘリに追い回された2人はホテル最上階から向かい側の雑居ビルへと潜るが、そこには大勢のラザレビッチ配下の傭兵部隊が待ち伏せている。ネイトとクロエはこれに必死に立ち向かうわけだが、長引く戦いに痺れを切らした武装ヘリはあろうことか敵味方入り乱れている雑居ビルにミサイルを撃ち込み、ビルごとの崩壊を試みてくるのだ。このとき崩れゆく雑居ビルの室内の家具などの調度品は地震が起きたかのように傾いた方向に一斉に崩れだし、倒した敵の死体も転がり始め、生きているネイト、クロエ、傭兵たちも一斉に姿勢を崩してよろけ出す。この大惨事シーンをゲームプレイの1シーンとして描ききってしまうゲームエンジンのポテンシャルの高さには圧倒させられる。

ホテル最上階から雑居ビルへ

戦闘ヘリと遭遇。分が悪すぎる戦い。雑居ビル内に退避

痺れを切らした戦闘ヘリは雑居ビルをミサイル攻撃。ラザレビッチはネイト一行を潰すためには手段を選ばず!

グラフィックス関連であえて突っ込みを入れるならば……というか残念なのは、一部のムービーイベントのグラフィックスがリアルタイムでなくプリレンダーされたMPEGムービーだという点。なのでネイトのコスチュームチェンジを行ってプレイしているのに、ムービーイベントのときだけ、標準衣装に戻ってしまい、やや興ざめ感が漂ってしまうのだ。多分、ローディング時間などに配慮したためだとは思うが、ハードディスクインストールに対応するなどして、オールリアルタイム・グラフィックスで楽しみたかったところである。

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