今作のネイトはスニーキングアクションを身に付けた

今作も、左スティックで移動、右スティックで視点操作という、オーソドックスな三人称視点のTPS(Third Person Shooter)スタイルの操作系を採用している。[×]で「ジャンプ」、[□]で「格闘」、[○]で「隠れる」、[△]で「調べる」というメインボタン操作も前作と共通。[R1]トリガで「銃撃」、[R2]トリガで「リロード」、[L1]で「照準を合わせ」というのも前作と同じだが、前作でゲームのゴール方向に注目する[L2]ボタンの「ヒント」機能が、今作では「手榴弾を投げる」操作に割り当てられた。右上側トリガの[R1]が「銃撃」なのに、左下側の[L2]が「手榴弾攻撃」という上下トリガのアンバランス割り当てに最初、筆者は戸惑ってしまった。

システム面で進化しているのは[○]の「隠れる」と[□]の「格闘」だ。[○]を押すと進行方向の障害物に身を隠すという基本動作は同じだが、[○]を押したまま隠れた状態で移動を行うとそちらに前転飛びをしたりしてダイナミックに回避行動をとるようになった。これはボスや中ボスのような手強い敵を相手にしたときにはかなり有効だ。

[L1]で発動するズームイン視点は狙い撃ちには最適

また、身を隠したい遮蔽物が一定距離内にあれば忍者のように身を翻して音も立てずにそちらの遮蔽物に身を隠せる。この身のこなし……前作からネイトは相当鍛練を積んだ模様だ。

敵は基本的には銃撃で倒していくことになるのだが、前述の「身を隠す」が忍者ライクに進化していることからも察せるように、今作では、スニーキングアクション要素を強めに取り入れている。敵の背後からこっそりと忍び寄って[□]の格闘で音もなく倒す(気絶させる)……ということの重要度が増しているのだ。序盤のトルコ国立博物館への潜入ステージでは、特にこの傾向が強く、警備員を音もなく一人一人排除しつつ先へ進むという、「スプリンターセル」的というか、「メタルギア」的なゲーム展開となっている。ド派手なガンアクションが大前提だった前作の印象が強いと、別のゲームになってしまったかのような錯覚を覚えるが、大丈夫、後の方ではド派手なアクションもある。今作は、轟然とした"動"の局面と、静寂に満ちた"静"の局面とを緩急付けて紡いでいくことで、独特の緊張感を演出しているのだ。

今作ではスニーキングアクション的なゲーム要素を獲得

敵の背後から忍び寄って1人1人瞬殺。物量で攻めてくる敵に対してはゲリラ的戦法が有効

もちろんド派手な銃撃戦を強いられることも多い

ネイトの格闘アクションも敵との相対位置やタイミングなどの要因で多彩に変化するよう進化させられている。背後から[□]ボタンを押すだけで自動的に瞬殺アクションが発動する感じが爽快で、まさに、スネークか、サム・フィッシャーかといった風情。

スニーキングが失敗した場合は、敵とのタイマン格闘モードが発動するが、前作の[□]ボタン連打で決着するシステムから、よりゲームらしく進化している。今作では格闘戦闘が発動した際、敵が積極的に反撃をしてくるようになっており、[△]ボタンで「敵の攻撃をかわす」という操作を適宜行わなければならないのだ。[□]連打で連続攻撃をしているときなど、敵がこちらの拳をスカっとかわしてきてカウンターを狙ってきたりするので、敵の攻撃モーションを確認したらタイミング良く[△]を押してやろう。すると敵は攻撃をかわされたことで姿勢を崩して隙だらけになるので、ふたたび[□]連打でコンボをお見舞いしてやる。イメージ的にはちょっとしたモグラ叩き系のミニゲーム。今作は、けっこう弾薬が少なめにバランスされているので、前作よりも格闘への依存度が高くなっている。なので、ゲーム序盤、早めに今作の格闘システムをマスターしておきたい。

格闘モード発動中は[□]の攻撃か、[△]の防御かの二択アクションに

下から忍び寄って引き落とす……なんていう攻撃方法もあり

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