コロナ禍で思うように外出できなかったり、学校行事が縮小や延期になったりと、落ち着かない日々が続いています。そんな毎日でも、10代~20代の女子たちは楽しみを見つける天才です。2021年上半期、女子が注目したモノやコトは何でしょうか。流行ランキングからSNSで特に盛り上がったキーワードをご紹介します。

流行語1位は「はにゃ?」

10代女子にとって、SNSやYouTubeは日常に欠かせないもの。流行ランキングにもYouTuberやTikTokerの影響が色濃く出ています。

2021年6月に発表された、マイナビティーンズラボ「2021年上半期ティーンが選ぶトレンドランキング」の「流行ったコトバ」1位は、「はにゃ?」。ものまねタレントの丸山礼さんがYouTube上で演じるキャラクターで使うセリフだそう。

2位は「勝たんしか○○」。昨年(2020年)あたりから流行っている「○○しか勝たん」のアレンジバージョンです。使い方はほぼ同じで、「勝たんしかBTSだよね」(BTSが最高だよね)という感じです。3位はYouTuber「ウチら3姉妹」のメンバー「とうあ」がTikTokで発した言葉、「おはようでやんす」。使う機会の多さもあって拡散し、TikTokでは「おはようでやんす」ダンスも流行っています。

  • 流行ったコトバ(出典:マイナビティーンズラボ「2021年上半期ティーンが選ぶトレンドランキング」)

手作りグッズで「推し活」

家で過ごす「おうち時間」が増えるなか、10代女子は「推し活」に燃えています。上記の調査で「流行ったモノ」1位は、「推しグラス」。

推しグラスとは、好きな芸能人やアーティストなど「推し」の名前を大きく書いたグラスのこと。ファンに向けてオフィシャルグッズが販売されているのかな? と思ったら大間違い。自分たちで手作りしているのです。それにしてはみんなフォントのような美しい文字が書かれています。それもそのはず。スマホで推しの名前を大きく表示し、透明シールに名前を写し書きして、グラスに貼っているのです。

Instagramには、「#推しグラス」が付いた投稿が約2万件も(2021年6月中旬時点)。カラフルな色の飲み物を入れて、映える写真を撮っています。ここのところ、クリームソーダやダルゴナコーヒー(ホイップしたコーヒーが乗っているミルク)など、ドリンクの流行が続いていますが、美味しいドリンクを飲みながら推しを応援できるなんて最高ですね。

  • 「#推しグラス」は何の飲み物を入れるかも重要

さらに、10位にも推しグッズが。10位の「推しカチューシャ」は、カチューシャを改造して作ります。カチューシャにワイヤーを2本付け、その先に推しの顔写真を丸く切り取って貼るのです。まるでテントウムシや熊の耳のようなカチューシャですが、Instagramで目立つこと間違いなし。ということで、自分の頭上で推しがゆらゆらする「#推しカチューシャ」は、Instagramで1,000件以上投稿されています(2021年6月中旬時点)。

韓国人気は続く

ランキングを見渡すと、ほかにも目立つ特徴が。それは相変わらずの「韓国」人気です。同調査の「流行ったモノ」には、韓国のコスメブランド「NATURE REPUBLIC」の「アロエベラジェル」、韓国でのブームに影響された「BIGシュシュ」など、SNSなどで韓国の情報を積極的に取り入れている10代女子の姿が浮かび上がります。

流行先取りメディア「Petrel(ペトレル)」が2021年6月に発表した「インスタ流行語大賞」では、10代~20代の女性に流行ったことの9位に「渡韓ごっこ」、10位に「ホカンス」が入っています。

「渡韓ごっこ」とは、韓国の料理やお菓子、ドリンクを買いこみ、ホテルなどの部屋に並べて韓国に旅行した気分になること。韓国に行けなくても、思いっきり韓国を楽しみます。また、友人と二人でパジャマをそろえることも流行。韓国のアイドルが好きな人は推しグラスもや推しの写真も用意します。2020年から流行った「おうちピクニック」の韓国版ですね。

  • 「#渡韓ごっこ」

「ホカンス」は、ホテルとバカンスを組み合わせた韓国語が語源で、ホテルでゆったり過ごすこと。こちらは以前から流行している「チル」(くつろぐ、癒やしなどの意味)に近い現象ですね。コロナ禍で遠出ができず、お出かけスポットが閉まっていても、少し高級なホテルに泊まって楽しめばいいという考え方です。ホカンス向けのプランを用意しているホテルもあり、しばらくは楽しまれそうですね。

2021年上半期の流行ランキングでは、YouTuberやTikTokerの影響、推し活に燃える女性たち、そして韓国人気の強さを感じました。ジャニーズやお笑いタレントがYouTubeやTikTokを始めて、さらに注目を集めている様子もうかがえます。また、推し活をオタ活と呼び、お金を費やす様子を誇る文化もあります。以前のオタ活のイメージとは異なりますね。気づけば始まっていた下半期も、女子たちの動きから目が離せません。