スマートウォッチの代名詞と言えばApple Watch。一番安い「Apple Watch 3」なら日本でも1万9,800円(税別)からと、気軽に買える値段のものが増えています。スマートウォッチはスマートフォンの通知を受けるのはもちろん、日々の運動を自動計測したり、そしてモバイルペイメント機能に対応したものもあります。スマートウォッチがあればスマートフォンをさらに活用することもできるわけです。

Apple以外からも様々なスマートウォッチが販売されていますが、最近になって製品を次々に出しているのがシャオミです。11月25日にはスマートウォッチの価格破壊ともいえる「Redmi Watch」を発表しました。価格は299元、日本円では約4,700円です。

  • 5,000円を切るRedmi Watch

実はシャオミはリストバンド型のデバイスでは世界1位。スマートウォッチはAppleが1位ですが、腕輪型の製品はシャオミがトップなのです。シャオミのリストバンド型デバイス「Mi Band」(日本では「Miスマートバンド」)は日本円で5,000円前後と安く、あっという間に世界で1番売れているバンドになりました。ディスプレイサイズは1インチ前後と小さく機能もそれほどありませんが、2週間以上電池も持ちますしiPhoneとの連携も可能です。

  • 世界で一番売れているシャオミのリストバンド

MI Bandのように小型で機能も抑えた製品ならば5,000円程度で買えるのは納得できるでしょう。しかし今回発表されたRedmi Watchはその名の通り腕時計スタイルをしたデバイスです。ディスプレイはApple Watchに似た四角い形状でタッチ操作も可能。活動量計などの機能を備えています。

  • Redmi Watchは腕時計スタイル。スマートウォッチの基本機能を搭載している

ディスプレイは1.4インチ、解像度は320×320ピクセルあるのでタッチしやすく表示も見やすいのが特徴です。バッテリーは230mAh、2時間で満充電となります。連続7日間の利用ができ、パワーセーブモードにすれば12日間の待ち受けが可能とのこと。電池の持ちはかなり頼もしいといえます。なお50メートル防水にも対応します。

  • 最大12日間使うことができる

アプリを入れることはできませんが、待ち受け画面は120種類も用意されており、毎日変更しても4カ月間楽しめます。本体カラーは黒、白、青の3色。ベルトは専用品ですが黒、白、青、ピンク、緑と5種類が用意されています。

  • 豊富な待ち受け画面が用意されている。その数は120種類

他には心拍数の測定や7種類の運動に対応した運動量の記録など。機能はそれほど多くないものの、約4,700円という価格は大きな魅力でしょう。コンビニで売られていたら「そろそろ日々の睡眠状態でも記録しようか」などと思いついて、その場で買えてしまう値段です。なお当初の販売先は中国で、NFCを内蔵しており中国国内では鉄道系のICカードとしても利用できます。

  • 中国では交通系ICカード機能を搭載、地下鉄やバスにRedmi Watchで乗れる

さらにはシャオミのスマート家電のコントロールもできるとのこと。ここまでくると夢のデバイスのように思えてしまいます。しかしRedmi Watchには出来ないこともあるのです。実はスマートフォンからの通知機能がありません。通話機能も搭載しておらず、主な機能は活動量計となるわけです。通知機能を省くことで価格を抑えていますが、SNSの通知くらいは欲しいところでしょう。Redmi Watchは日常の健康管理維持のサポートデバイス、と考えたほうがよさそうです。

  • 家電コントロールができるが、スマホからの通知は利用できない

通知機能は無いものの、ここまで安ければ腕時計代わりに買う人も多いかもしれません。また「シャオミのスマホを買ったらRedmi Watchを無料でプレゼント」なんてキャンペーンもサッと展開できるでしょう。またMi Bandでは画面が見にくい・操作しにくいという人にはほぼ同じ価格のRedmi Watchを勧めることもできます。

いずれにせよこんなに安い価格でスマートウォッチを出してきたということは、シャオミは本気でスマートウォッチ市場でシェアを上げようと考えているのでしょう。今後は価格がもうちょっと高くてもいいので、通知機能を持った「Redmi Watch Pro」なんて製品も投入してほしいものです。

  • ファストファッションのように気軽に買えるスマートウォッチだ