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「REAgentC」コマンドを使用する

Windows 10は、トラブル発生時に複数の修正方法を実行する起動(復元)用OS「WinRE」(Windows Recovery Environment: Windows回復環境)を備えている。OSの起動に2回連続で失敗すると自動的にWinREが起動するが、回復ドライブやインストールメディアからもWinREを起動できる。

  • Windows 10が稼働中の場合は、スタートメニューの「電源」→「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリック/タップする

  • メニューから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」とたどれば、システムイメージファイルによる回復やスタートアップの修復、コマンドプロンプトによる操作などが可能だ

だが、何らかの理由でWinREが使えなくなった場合、「REAgentC」コマンドによる確認が必要だ。

  • WinREが無効な状態。先のスクリーンショットと比較すると実行可能な操作項目が減っている

下記に示した手順を実行すれば、WinREを再び有効にできる。「reagentc /disable」を実行すれば無効にすることも可能だが、一般的な利用方法を踏まえると無効にするメリットは皆無だ。

  • 「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「cmd」と入力して、「Shift」+「Ctrl」キーを押しながら「OK」ボタンをクリック/タップする

  • 管理者権限を持つコマンドプロンプトが起動したら、「reagentc /info」と入力して「Enter」キーを押す

  • 「reagentc /enable」と入力して「Enter」キーを押せば、WinREが有効になる

この方法でWinREを有効にできない場合、「%SystemRoot%\System32\Recovery」フォルダーにあるReAgent.xmlファイルが破損している可能性がある。同ファイルをリネームなどで待避させてから、「reagentc /enable」を実行すれば、ReAgent.xmlファイルは再生成される。

  • 既存のReAgent.xmlをリネームし、「reagentc /enable」を実行してファイルを再生成した状態。ちなみに「WinreBCD id」「WinreLocation path」は復元するが「OsBuildVersion path」は空欄となる

阿久津良和(Cactus)