Microsoftが米国時間2019年10月10日に投稿した公式ブログによれば、Windows 10 19H2として開発を進めていた「Windows 10 November Update」の準備が完了した。最終ビルド番号は「18363.418」となり、Windows Insider Program参加者で19H2を選択した一部のユーザーには配布が始まっている。

平行して開発が進む20H1とは異なり、品質を優先した19H2の変更点は少ない。本稿執筆時点では、「Windows 10 機能のライフサイクル(削除または置き換える予定の機能)」に19H2に関する情報は掲載されていないのだが、リンクを張っておくので、19H2のリリース後にチェックしてみてほしい。また当然ながら、サポートページの「Windows 10 update history - Windows Help」にも未掲載だ。そこで簡単だが、機能やUI面における、Windows 10 19H2の変更点をいくつか紹介しよう。

  • Windows 10 19H2

    通知領域の「時計」をタップすると、「カレンダー」で管理している予定の確認や予定作成が可能になった

  • Windows 10 19H2

    スタートメニューのナビゲーションウィンドウにマウスオーバーするとサブメニューが現れる。図はユーザー名にマウスオーバーした状態

  • Windows 10 19H2

    通知の歯車アイコンをクリックすると、通知の設定が直接可能になった

  • Windows 10 19H2

    左はWindows 10 バージョン1903、右はWindows 10 19H2だが、「設定」の「システム/通知とアクション」に「通知を許可してサウンドを再生する」が加わった

  • Windows 10 19H2

    通知に関する動作を分かりやすくするため、任意のアプリを開いた際のページデザインを変更した

  • Windows 10 19H2

    「送信元ごとの通知の受信設定」にソート機能が加わり、「最新」と「名前」の2種類で並び順を切り替えられる

一部の情報では、10月18日ごろにもWindows 10 19H2の開発を終えるという話も聞こえてくる。Windows Insider Programにて、現行のWindows 10 19H2をファーストリングに切り替えると同20H1が降ってくるため、信ぴょう性が高い。また、Windows 10 19H2が機能更新プログラム(Feature Updates)ではなく、累積更新プログラム(Cumulative Update)として配布されることを踏まえると、2019年11月の月例アップデートに合わせてくるだろう。

話は脱線するが、MicrosoftのDona Sarkar氏が、Developer Relationsチームへと異動することが別の公式ブログで発表された。これまでWindows Insider Programの2代目リーダーとして率いてきたSarkar氏だが、Microsoft Flow、PowerApps、Power BIを範囲とするPower Platformを担当することとなる。日本マイクロソフトの関係者の話も合わせると、Power Platformはグローバル単位の注力ソリューションに数えられるため、エンジニアの間でも認知の高いSarkar氏に白羽の矢が立ったのだろう。なお、Windows Insider Programの3代目リーダーは決まっていない。

阿久津良和(Cactus)