Notion Labs Japanは、開発者向け新機能「Notion Developer Platform」の提供を開始する。

開発者やコーディングエージェントが、Notion上でツールを構築するための機能を集約。外部SaaSから必要なコンテキストをNotionに取り込み、権限に基づくアクションを実行するための基盤を提供することができる。

Notion Labs, Inc. プロダクトマネージャーのEric Goldman(エリック・ゴールドマン)氏は、「Notion Developer Platformは、エージェントのオーケストレーション層として機能する。あらゆるデータソースを同期し、あらゆるツールを構築できるプログラマブルなものとなっている。また、あらゆるエージェントをNotionで利用できる。まずは、プロダクト開発チームが、この価値を得ることができ、チームメンバーのためのAI活用の促進に貢献できる」などとした。

  • Notion Labs, Inc. プロダクトマネージャーのEric Goldman(エリック・ゴールドマン)氏

    Notion Labs, Inc. プロダクトマネージャーのEric Goldman(エリック・ゴールドマン)氏

Notionは、チームとAIエージェントが協働するためのオペレーティングシステムで、2026年2月にリリースした「カスタムエージェント」により、「協働型 AI ワークスペース」へと進化。ナレッジ、プロジェクト、AIツールを一カ所に集約し、議事録からのアクションアイテムの自動割り当てをはじめ、AIエージェントによる情報の取得、タスク管理、プロジェクトの立ち上げ、受信トレイの整理まで対応したワークスペースを実現し、社内の業務を自動化することができる。チームに合わせた柔軟なカスタマイズも可能で、企業全体の運営にも対応できるという。

  • Notionの歩み

    Notionの歩み

ゴールドマン氏は、「カスタムエージェントにより、システムとしてのAIを提供できるようになる。そして、Notion Developer Platformの機能により、開発者とエージェントは、Notion上でツールを構築でき、カスタムエージェントの拡張や、あらゆるデータソースのワークスペースへの取り込み、チームが利用するあらゆるエージェントとの連携が可能になる」とした。

Notion Developer Platformでは以下のような機能を提供する。

  • Notion Developer Platformでできること

    Notion Developer Platformでできること

「Notion CLI(コマンドライン・インターフェース)」は、開発者やエージェントが、プログラムを通して、Notion上でシステムの構築、運用ができるように設計。一度認証すれば、ターミナルやIDEから、Notionの読み取りやアクション実行、Workersの管理およびデプロイ、ワークフローの自動化が可能になる。パブリックベータ版として提供する。

「Workers」は、Notionが提供する実行環境上に、カスタムコードをデプロイ。データベース同期のほか、エージェントツールの提供、Webhookトリガーといった機能を備え、Notionのインフラ上でホストできる。同機能もパブリックベータ版として提供している。

「External Agent API」では、自作のエージェントをはじめとしたあらゆるエージェントをNotionに取り込むことができるようになる。Notion上で直接チャットができ、作業の委任や、チームでの作業進捗の追跡が可能になる。さらに、ClaudeやCodex、Decagonなどとの提携により、外部エージェントを追加設定なしで利用できる。

さらに、ガバナンスを前提にした設計が可能であり、認証や権限といった機能、サンドボックスを、デプロイ時からプラットフォームに組み込むことができる。既存のNotionワークスペース内で、権限設定と管理者コントロールのもとに実行したり、各チームの柔軟性を保ちながら、組織として標準化されたワークフローを実現したりできる。

  • プロジェクト管理ツール「Jira」をNotionと連携させ、カスタムエージェントを開発するデモンストレーションの様子

    プロジェクト管理ツール「Jira」をNotionと連携させ、カスタムエージェントを開発するデモンストレーションの様子

ゴールドマン氏は、「企業は、AIの導入を促進しているが、チームが一丸となって働くためのAI導入には遅れがみられている。企業が苦労することなく、チームがAIとともに働ける環境構築を支援するのが、Notionが目指す役割である」と語る。

  • 企業のAI導入、活用を阻んでいるいくつかの課題

    企業のAI導入、活用を阻んでいるいくつかの課題

同社では、AI活用を4段階にわけている。

アイデアの探求や意思決定の改善を支援する「思考パートナーとしてのAI」をレベル1、タスクをより迅速に完了し、従業員の時間を創出する「アシスタントとしてのAI」をレベル2とする一方、反復作業を自動化し、チームの効率を向上させる「チームメイトとしてのAI」をレベル3、重要なワークフローを実行し、組織の能力を拡大する「システムとしてのAI」をレベル4としている。

  • AI活用の4つの段階

    AI活用の4つの段階

「多くの企業は、チャットや検索などでAIを活用するレベル1の経験に留まっていたり、文書を作成したり、議事録を取ったり、プランの草案を作るといったレベル2の範囲に留まっている。AIにチームメイトとして利用してもらうレベルには到達していない。Notionのカスタムエージェントを利用してもらうことで、レベル3に進むことができる。カスタマエージェントを投入してから、わすか数カ月だが、これを活用して、すでに数100万のカスタムエージェントが動いている状況にある。チームメンバーとAIエージェントが一緒に仕事をすることができる環境が整っている。この経験を土台として、レベル4に進むことができる」とした。

また、Notionは、2013年の創業からブロックベースのデータモデルを採用し、AIを使いやすくし、価値を高めることで、独自のポジションを確立したことを強調。エージェント層、コラボレーション層、コンテキスト層、ガバナンス層を、1カ所に集中させているのが、Notionの特徴であり、レベル4への道筋を支援することになると述べた。

  • Notionの特徴を強調

    Notionの特徴を強調