前回の「中古スマホもiPhoneが圧倒的人気、ファーウェイは?」に引き続き、今回は中古タブレットの売れ筋をイオシス アキバ中央通店に教えてもらいました。

  • イオシス アキバ中央通店のタブレットコーナー

店頭スタッフの高野裕太氏による中古タブレットを選ぶポイントは以下のとおりです。

  • 安い機種は使い道が限られる。幅広い用途で使いたいなら、予算は1万円以上確保したい
  • テレビ機能や防水機能付きなら、国内メーカーの古いモデルが狙い目
  • スマホよりもラインアップは少ない。ブランドごとのグレードを把握して選びたい

タブレットは全体的にホームユース用で選ばれる傾向が強く、SIMスロット付きモデルもSIMカードなしで使うパターンが多いようです。「お風呂用に『古くてもいいからテレビ機能つきの防水モデルで安いものを』と探しにくる人や、『子どもに遊ばせるためだからスペックはそこそこでよい』と割り切って選ぶ人も多いです」とのこと。

次のページから、直近の売れ筋トップ5を見ていきましょう。

※原稿と写真で掲載している価格は、2019年6月5日14:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

第1位:Surface 3並みの性能でも9,980円!「ARROWS Tab Q506/ME」

売れ筋トップとなったのは、富士通の10.1型Windows 10タブレット「ARROWS Tab Q506/ME」。税込み9,980円という安さから、「特価タブレットとしてはイオシス史上もっとも売れたかも」といわしめるほどの勢いで売れ続けているそうです。

「普段のタブレットの売れ筋でいえば、決して主流のラインではないのですが、Surface 3に匹敵するほどの性能でこの価格ということで注目されています。Windowsはアップデートが比較的頻繁にありますし、スペック的にもそうそう腐らない。長く使えると思います」

  • 富士通「ARROWS Tab Q506/ME」

第2位:コスパの高さで根強く売れるファーウェイ「MediaPad T1K 7.0」

続く2位は、ファーウェイの7型Android 6.0タブレット「MediaPad T1K 7.0 LTE BGO-DL09」がランクインしています。税込み価格は9,980円。

米中の報道が流れてから、ファーウェイ製の中古スマホは様子見の空気が強まっていますが、タブレットも同様の状況になっているそう。しかし、まったく潮が引いてしまったわけではなく、MediaPad T1K 7.0のようなコストパフォーマンスの高いモデルは現在も根強く売れ続けているそうです。

「完全未開封でしかもSIMフリー。au系のSIMカードは2つとも対応していますし、スペックを考えると1万円切りの価格はすこぶる安い。ファーウェイ製品のなかでもとりわけ好調です。安価なので、子どもにプレゼントするという方もいらっしゃいますね」

  • ファーウェイ「MediaPad T1K 7.0 LTE BGO-DL09」

第3位:久々の「iPad mini」新作、入荷即売状態が継続中

3位は、アップルの8型タブレット「iPad mini(第5世代)」です。2019年4月、4年ぶりに一新したモデルで、税込み4万4800円~という価格で売られています。

入荷量はそこまで多くないものの、「店頭に並んだら即売れていく」という状態が6月に入っても続いているということで、同時期に登場した10.5型の「iPad Air(2019年モデル)」をしのぐ勢いだといいます。

「8型iPadの新作がとにかく久しぶりで、待っていた方が多いんだと思います。ほかの機種と比較して選ぶのではなく、大半は指名買いですね。とりわけ、日本ではコンパクトなタブレットの需要が根強いので、この人気はうなずけます」

  • アップル「iPad mini(第5世代)」

第4位:ARROWS Tabのライバル的な人気を維持する「dynabook Tad S60/S」

4位は、再びWindowsタブレット。東芝の法人向け10.1型モデル「dynabook Tad S60/S」が入りました。税込み価格は1万3800円です。

1位のARROWS Tab Q506/MEとスペックが近いことから、人気は価格が安いそちらに移ると予想していたそうですが、比較検討した末にこちらを選ぶ人が多く、依然として売れ筋上位の売れ行きをキープしているといいます。

「ARROWS Tab Q506/MEよりもスリムで、シルエットがスタイリッシュなんですよね。4000円程度の差ならばdynabook Tad S60/Sにしよう、という方も多いです。こちらも相当コスパが高いですからね」

  • 東芝「dynabook Tad S60/S」

  • S60/Sの背面

第5位:防水タブレットで不動の人気「Xperia Z4 Tablet」

5位は、ソニーが2015年に発売した10.1型Android 5.0タブレット「Xperia Z4 Tablet SO-05G」です。2560×1600ドット液晶を備える防塵防水モデルで、中古品(Bランク)の税込み価格は2万8800円となります。

「後継モデルが出ていないので、いまでも根強く売れています。10.1型ながら393gの軽さで、高い放熱性から発熱が多めのSnapdragon 810からフル性能を引き出せるなど強みもありますし、評価は高いですよ」

  • ソニー「Xperia Z4 Tablet SO-05G」

はみ出し…コア層に売れる海外版モデル「Galaxy Tab S5e」

同店では、海外版モデルの輸入品も扱っています。そのなかで最近とくに人気があるのは、サムスン電子の10.1型Android 9.0モデル「Galaxy Tab S5e 10.5 SM-T720」といいます。税込み価格は6万7800円。

「ついこの間まで、Androidタブレットはファーウェイの独壇場でした。Galaxy Tabを待っていた人も多かったのですが、国内ではなかなか新しい製品が出てきておらず、画面も音もいいこのモデルの登場を喜んでいる方はいらっしゃいますね」

なお、海外版の輸入品なので日本の技適マークが付いておらず、国内での通信の可否は原則として不明となります。

  • サムスン電子「Galaxy Tab S5e 10.5 SM-T720」

著者プロフィール
古田雄介

古田雄介

フリーランスライター。『アキバPick UP!』(ITmedia PC USER/2004年~)や『売り場直送! トレンド便』(日経トレンディネット/2007~2019年)などのレポート記事を手がける。デジタルと生老病死のつながりにも詳しい。著書に『死とインターネット』(Kindle版)、『ここが知りたい! デジタル遺品』(技術評論社)、『故人サイト』(社会評論社)など。