1980年代の終わり頃にスケジュール管理を完全にデジタルに移行してから紙の手帳を持たなくなった。

最初のころは特にアプリを使うようなこともなく、テキストファイルで1年分のカレンダーを作り、それにじかに記入するといった原始的なものだった。そのうちシステム手帳っぽいUIを持つアプリとしてLotus Organizerを使うようになり、しばらくしてMicrosoftのSchedule+、さらにそれがOutlookになって現在に至っている。手元のOutlookのカレンダーには1995年からのスケジュールが入っている。

  • 左が東芝の2018年カレンダー、右がNECパーソナルコンピュータの2018年カレンダー

毎年、暮れのシーズンには記者会見や発表会などに出席するとカレンダーをいただくことが多いのだが、それらのカレンダーを使うことはあまりない。紙のカレンダーだからというのもあるが、ほとんどの場合、カレンダーが日曜始まりになっているからだ。

デジタルなら好みのカレンダーを選べる

スケジュール管理をデジタル移行して個人的にうれしかったのは、カンタンに月曜始まりのカレンダーが手に入ることだった。紙の時代に使っていた能率手帳は週間カレンダーが月曜始まりになっていたので、それに慣れていたということもあった。週末の予定は土日がセットになることが多いので、カレンダーはやはり月曜始まりの方が便利なのだ。

となると月間カレンダーもやはり月曜から始まるものを使わないと混乱のもとだ。今でこそ、文具店などに行けば手帳やカレンダーで月曜始まり、日曜始まりを選ぶことができるし、1月ではなく4月から始まるものも珍しくない。そういうバリエーションを自分で決めて自分でカスタマイズできるという点で、デジタルの世界は素晴らしいと思ったのが四半世紀以上前の話である。当時はそういった選択肢がきわめて限定されていたからだ。

ちなみに2017年の暮れにいただいたカレンダーで月曜始まりだったのは東芝のものだけだった。東芝のカレンダーはずっと以前からそうなのか、たまたまなのかちょっと定かではない。

ライフスタイルにもデジタル化の波が来る

ということで2018年が始まった。今年はデジタルトランスフォーメーションと働き方改革がキーワードとなって企業はもちろん、個人のライフスタイルにもいろいろな変化が起こるにちがいない。というよりも積極的にライフスタイルを変えていかないことにはこの時代を乗り切ることはできないだろう。

四半世紀前の若者の多くは未完成なデジタルを脅迫観念に近い意識で受け入れた。でも今の若者は違う。完成形に近いデジタルを楽しみ活かせる環境が目の前にある。多少は苦労をしてきたおじさんたちは、そこがうらやましいと思うのだ。

(山田祥平 http://twitter.com/syohei/ @syohei)