ロシアのIT大手Yandexは9日、同社が運営するデータセンター2拠点がドローン攻撃を受け、一部設備が稼働不能になったと発表した。このうち完全停止した施設には合計約2,700基のNVIDIA製GPUを搭載するスーパーコンピュータ2基が設置されている。設備の被害状況は調査中で、復旧の見通しは立っていない。
10月7日夜から8日未明にかけて、ロシアのリャザン州サソヴォにあるデータセンターがドローン攻撃を受け深刻な損傷が発生したという内容。同社は施設全体の運用を停止した。さらに9日朝にはカルーガ州のデータセンターも攻撃を受け、一部インフラが使用不能になっている。いずれの施設でも従業員に負傷者は出ていないという。
サソヴォのデータセンターには、YandexがAIの開発などに使用するスーパーコンピュータ「Chervonenkis」と「Lyapunov」が設置されている。Yandexが公開している2021年時点の仕様によると、前者はNVIDIA A100 80GBを1,592基搭載し、演算性能は21.53PFLOPS。後者はA100 40GBを1,096基搭載し、12.81PFLOPSの性能を持つ。合計するとGPUは2,688基、演算性能は34.34PFLOPSに達する。ただし、これらのスーパーコンピュータまで損傷したかどうかは明らかになっていない。
今回の攻撃はYandexのクラウドサービスにも影響を及ぼしている。同社の障害情報によると、サソヴォにあるYandex Cloudの可用性ゾーン「ru-central1-b」が停止。ほかの拠点への負荷分散や復旧作業を進めているものの、仮想マシンなどの新規作成に利用できる計算資源が制限されている。
