DDR5メモリの価格高騰を受けて、DDR4メモリを利用できるAMDのAM4プラットフォームが再び注目を集めている。すでにAM4環境を使っているなら、CPUの交換だけでゲーム性能を高められるのが魅力だ。CPU、マザーボード、メモリをまとめて用意する場合も、AM5より費用を抑えやすい。今回は、CPUだけではなくGPUとの組み合わせに注目する。

用意したCPUは、AM5の「Ryzen 7 9800X3D」と「Ryzen 5 7600」、AM4の「Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」と「Ryzen 5 5600」の4製品。GPUは「GeForce RTX 5070」、「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」、「GeForce RTX 5060」、「Radeon RX 9060 XT 16GB」の4製品だ。計16通りの組み合わせでゲームを動かし、どこまでCPUにコストをかける意味があるのか、AM4はミドルレンジGPUの性能を十分に引き出せるのかを探っていく。

今回は平均フレームレートに加えて「最小(1%)」にも注目した。最小(1%)は計測結果の遅い側から1%に相当するフレームの境界を示す値で、1% LowやP1とも呼ばれる指標だ。平均フレームレートが同程度でも、最小(1%)が低ければ負荷の高い場面で速度が落ち込みやすい。実際の快適さを考えるうえでは見逃せない数値である。

  • ミドルレンジクラスのCPUとGPU、それぞれ4種類を組み合わせ性能のバランスを探っていく

    ミドルレンジクラスのCPUとGPU、それぞれ4種類を組み合わせ性能のバランスを探っていく

4種類のCPUとGPUを組み合わせる

CPUの主なスペックは以下の通りだ。実売価格は2026年10月上旬のもの。Ryzen 7 9800X3DとRyzen 7 5800X3Dは、ゲームで効果を発揮しやすい96MBの3次キャッシュを備える。一方、Ryzen 5 7600とRyzen 5 5600は6コア12スレッド、3次キャッシュ32MBのスタンダードモデルだ。

CPU Ryzen 7 9800X3D Ryzen 5 7600 Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition Ryzen 5 5600
実売価格(2026年10月上旬) 7万円前後 2万8,000円前後 6万4,000円前後 2万3,000円前後
コア数 8 6 8 6
スレッド数 16 12 16 12
定格クロック 4.7GHz 3.8GHz 3.4GHz 3.5GHz
最大ブーストクロック 5.2GHz 5.1GHz 4.5GHz 4.4GHz
3次キャッシュ 96MB 32MB 96MB 32MB
対応メモリ DDR5-5600 DDR5-5200 DDR4-3200 DDR4-3200
PCIe 5.0 5.0 4.0 4.0
TDP 120W 65W 105W 65W
内蔵GPU Radeon Graphics Radeon Graphics なし なし
対応ソケット AM5 AM5 AM4 AM4
CPUクーラー なし Wraith Stealth なし Wraith Stealth

GPU側も単純な性能順では選びにくい。主なスペックと2026年10月上旬の実売価格は以下の通りだ。価格はモデルや在庫状況で変動するため目安とした。

GPU GeForce RTX 5070 GeForce RTX 5060 Ti 16GB GeForce RTX 5060 Radeon RX 9060 XT 16GB
実売価格(2026年10月上旬) 15万円前後 14万円前後 8万円前後 9万円前後
ビデオメモリ GDDR7 12GB GDDR7 16GB GDDR7 8GB GDDR6 16GB
メモリバス幅 192bit 128bit 128bit 128bit
CUDAコア/SP数 6,144基 4,608基 3,840基 2,048基
消費電力(TGP/TBP) 250W 180W 145W 160W
対応するフレーム生成 DLSS 4.5、最大6x DLSS 4.5、最大6x DLSS 4.5、最大6x FSR Frame Generation、最大2x

RTX 5070は4製品では最上位のアッパーミドルGPUだ。12GBのGDDR7と192bitのメモリバスを備え、高画質・高フレームレートを狙いやすい。ただし、実売15万円前後なので、CPUを含めた総予算とのバランスが重要になる。

RTX 5060 Tiはミドルレンジながら16GB版を選んだ。ゲーム性能はRTX 5070より下だが、VRAMは4GB多い。高解像度テクスチャやMODに加え、CUDAを使う画像生成など、メモリ容量が効きやすいAI用途も視野に入る。実売14万円前後でRTX 5070との差が小さく、ゲーム性能とVRAM容量のどちらを重視するかで評価が分かれる。

RTX 5060は8GBのGDDR7を搭載する定番のミドルレンジで、実売7万円前後と4製品では最安だ。フルHDを中心にDLSSを活用する構成に向く。一方、RX 9060 XTは16GBのGDDR6を搭載しながら実売9万円前後。RTX 5060 Ti 16GBより大幅に安く、VRAM単価を重視するなら注目度は高い。

ただし、利用できる描画技術には大きな違いがある。RTX 50シリーズはDLSS 4.5に対応し、1枚のレンダリングフレームに対して最大5枚を生成する6xのマルチフレーム生成を利用できる。ゲームや場面に応じて生成倍率をリアルタイムに切り替える「ダイナミックマルチフレーム生成」も特徴だ。これに対して、Radeonで利用するFSR Frame Generationはレンダリングしたフレーム間に1枚を挿入する方式で、フレーム生成自体は最大2xとなる。なお、今回のベンチマークでは比較条件をそろえるためGeForceを4xに固定しており、6xと動的切り替えは使用していない。

レイトレーシング性能もGeForceが優位になりやすい。RX 9060 XTは低価格で16GBという強みを持つが、表示フレームレートを大きく伸ばす機能やレイトレーシングを重視するなら、RTX 50シリーズの価値が高まる。今回の比較でも、単純なGPU性能だけではなく、こうした機能差まで含めて結果を見る必要がある。検証環境は以下の通りだ。

【検証環境】
[ビデオカード]
NVIDIA GeForce RTX 5070 Founders Edition
Gainward GeForce RTX 5060 Ti Python III
MSI GeForce RTX 5060 8G VENTUS 2X OC
PowerColor Reaper AMD Radeon RX 9060 XT 16GB GDDR6
[AM4]
CPU Ryzen 7 5800X3D、Ryzen 5 5600
マザーボード MSI MPG B550 GAMING PLUS(AMD B550)
メモリ Micron Crucial DDR4 Pro CP2K16G4DFRA32A(PC4-25600 DDR4 SDRAM 16GB×2)
[AM5]
CPU Ryzen 7 9800X3D、Ryzen 5 7600
マザーボード ASUS ROG CROSSHAIR X870E HERO(AMD X870E)
メモリ G.SKILL TRIDENT Z5 neo RGB F5-6000J2836G16GX2-TZ5NR(PC5-48000 DDR5 SDRAM 16GB×2)
[共通]
システムSSD Samsung 990 PRO MZ-V9P1T0B-IT(PCI Express 4.0 x4、1TB)
CPUクーラー Corsair NAUTILUS 360 RS(簡易水冷、36cmクラス)
電源 Super Flower LEADEX III GOLD 1000W ATX 3.1(1,000W、80PLUS Gold)
OS Windows 11 Pro(25H2)

ゲームはすべてフルHDで実行した。「オーバーウォッチ」はアップスケーリングとフレーム生成を使用せず、各GPUの素の描画性能を見る条件とした。「マーベル・ライバルズ」、「モンスターハンターワイルズ」、「サイバーパンク2077」はアップスケーラーを「バランス」に設定し、GeForce RTX 50シリーズはDLSSのフレーム生成を4x、Radeon RX 9060 XTはFSR Frame Generationの2xを使用している。GeForceとRadeonでは生成するフレーム数が異なるため、両者のフレームレート差はGPU本体だけではなく、フレーム生成の機能差も含んだ結果だ。

まずCPU自体の処理性能をCINEBENCH 2026で確認しよう。Multiple Threadsは9800X3Dが5,364、7600が3,264、5800X3Dが3,249、5600が2,506。Single Threadは順に514、446、357、358だ。7600はコア数が少ないためマルチスレッドでは5800X3Dとほぼ同じだが、シングルスレッドでは約25%上回る。ゲームではコア数やクロックだけではなく3次キャッシュも効くので、この順番がそのままフレームレートになるわけではない。それでも、AM5とAM4の世代差を把握する目安にはなる。

  • CINEBENCH 2026

    CINEBENCH 2026

オーバーウォッチはCPUの差が大きい

ここから実ゲームの結果を見ていこう。「オーバーウォッチ」はbotマッチを実行した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。前述の通り、このゲームだけはアップスケーリングとフレーム生成を使っていない。4枚のGPUと4種類のCPUが持つ素の性能を見る比較だ。

  • オーバーウォッチ (高画質)

    オーバーウォッチ (高画質)

まず画質「エピック」では、RTX 5070に注目すると平均値だけなら7600が5800X3Dを上回るが、最小(1%)では5800X3Dが上回った。3D V-Cacheによって負荷の高い場面での落ち込みを抑えていると考えられる。一方、5600は平均202.9fps、最小(1%)が116.7fpsまで低下。RTX 5070と組み合わせるにはCPU側のパワーが不足している。

GPUのグレードを下げるとCPU差は縮まる。RTX 5060では9800X3Dが平均164.8fpsと一歩上だが、7600/5800X3D/5600の3製品は平均フレームレートは近い。エピック画質でRTX 5060を使うなら、高価なCPUによる伸びは小さいと言える。

RX 9060 XTについてはフレーム生成を使わない条件ではRTX 5060に近く、エピック画質なら素のゲーム性能は定番ミドルレンジとして十分な水準にある。

  • オーバーウォッチ (低画質)

    オーバーウォッチ (低画質)

画質「低」ではGPU負荷が下がり、CPUの差が一気に広がった。RTX 5070では9800X3Dが圧倒的に強いほか、5800X3Dが7600を上回っており、GPU負荷が低い状況ではAM4でも3D V-Cacheの効果が大きいのが分かる結果だ。

同様の傾向はRTX 5060 TiやRTX 5060でも見られる。5800X3Dが7600を上回った。高リフレッシュレート環境で画質を下げ、少しでも高いフレームレートを狙うなら、5800X3Dは現役と言える。

RX 9060 XTも同じくX3Dが強さを発揮している。その一方で5600はフレームレートが大きく下がっており、高fpsを狙うにはちょっと弱いところだ。

平均が近くても最小(1%)で差が出るマーベル・ライバルズ

「マーベル・ライバルズ」はゲーム内のベンチマークを実行した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。GeForceはDLSS 4x、RadeonはFSR Frame Generationの2xなので、GPU間の数値はフレーム生成の差を含む。

  • マーベル・ライバルズ (高画質)

    マーベル・ライバルズ (高画質)

最高画質のRTX 5070では、9800X3Dが平均372.8fps、7600が368.4fpsと、平均値の差は約1%しかない。しかし最小(1%)は9800X3Dが216.8fps、7600が180.9fpsで、約20%の差が付いた。平均だけを見ればCPUを安価な7600にしても問題なさそうだが、フレームレートの落ち込みまで考えると9800X3Dの優位は明確だ。

また、RTX 5070ではAM4の世代差が見えやすく、5800X3Dでも7600に平均約4%、最小(1%)で約13%届かない。5600はGPUの性能を十分に引き出せていない。

RTX 5060 Tiでは、9800X3D、7600、5800X3Dの平均は近いが、最小(1%)は順に180.5fps、154.1fps、133.4fpsと差が残った。RTX 5060 Tiクラスでも、平均値だけでCPUの違いを判断すると、負荷が高まった場面の差を見落としてしまう。

RX 9060 XTは最高画質でRTX 5060より平均フレームレートが低くなっているが、これはDLSS 4xとFSRの2xという生成枚数の差も大きい。GPUの素の性能差というより、利用できる機能まで含めた表示フレームレートの差と見るべきだ。5600ではRX 9060 XTでも平均が大きく下がり、このGPUでもCPU側の不足がはっきり表れた。

  • マーベル・ライバルズ (低画質)

    マーベル・ライバルズ (低画質)

画質「低」でもRTX 5070を見ると9800X3D、7600、5800X3Dの平均は近いが、最小(1%)は9800X3Dが突出する。RTX 5060 Tiでも平均は3製品が459~463fpsの範囲に収まるのに、最小(1%)は9800X3Dの351.1fpsに対して7600は329.4fps、5800X3Dは317.8fpsだ。

5600はどのGPUでも落ち込みが大きい。平均フレームレートを重視するなら組み合わせとして成立するが、高リフレッシュレートのゲーミングモニターを生かし、安定性まで求めるなら上位CPUを選びたいところ。それはRX 9060 XTでも同様だ。

モンスターハンターワイルズではミドルレンジGPUならCPU差が小さい

重量級の「モンスターハンターワイルズ」は、ベースキャンプの一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。GeForceはDLSS 4x、RadeonはFSR Frame Generationの2xである。画質「ウルトラ」、レイトレーシング「高」ではGPU負荷が高く、GeForceとの組み合わせではCPUによる平均値の差が非常に小さい。

  • モンスターハンターワイルズ (高画質)

    モンスターハンターワイルズ (高画質)

RTX 5070を見ると平均は横並びでも、最小(1%)はAM4の2製品の落ち込みがやや大きい。とはいえ、5600と9800X3Dの平均差は約1%に過ぎず、この設定ではCPUよりGPUへ予算を回すほうがフレームレートを伸ばしやすい。

RTX 5060 Tiでも平均は191.4~193.3fps、RTX 5060では173.8~175.6fpsに収まった。最小(1%)を見ると5600がRTX 5060 Tiで141.1fps、RTX 5060で133.9fpsとほかのCPUより低いが、プレイに十分な水準ではある。高画質で遊ぶなら、7600や5800X3Dでも上位の9800X3Dに近い結果を得られる。

RX 9060 XTでは、5600の組み合わせで平均、最小(1%)とも低下が大きく、Radeon側ではCPUの影響が出た。

  • モンスターハンターワイルズ (低画質)

    モンスターハンターワイルズ (低画質)

画質「最低」ではRTX 5070だと最小(1%)が9800X3Dより5600のフレームレートが約30%低い。低画質で高fpsを狙う場合は、5600が足を引っ張りやすい。

RTX 5060 TiとRTX 5060では平均値がほぼ横並びで、最小(1%)が5600だけ低めという結果だ。RTX 5060クラスまでなら、5800X3Dや7600で十分に性能を引き出せる。既存のAM4環境を5800X3Dへ更新する価値が見える部分だ。

RX 9060 XTの最低画質は、9800X3D、7600、5800X3Dが平均182~183.3fpsで横並びとなった一方、5600は136.8fpsまで落ちた。2x生成でも上位3製品なら十分に高いが、5600との組み合わせではGPUよりCPU側が先に限界へ達している。

サイバーパンク2077ではGPUと画質で最適なCPUが変わる

「サイバーパンク2077」はゲーム内のベンチマークを実行した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。ここもGeForceはDLSS 4x、RadeonはFSR Frame Generationの2xだ。

  • サイバーパンク2077 (高画質)

    サイバーパンク2077 (高画質)

画質「レイトレーシング:オーバードライブ」では、RTX 5070を見ると9800X3Dと7600の平均差は約3%だが、最小(1%)では約20%の差が付く。さらに5800X3Dは7600に平均で約8%、最小(1%)で約7%届かない。RTX 5070ではAM5とAM4の世代差が結果に表れている。

RTX 5060 TiとRTX 5060でも同じ傾向だ。CPUパワーの差が出にくいGPU負荷の高い設定でも、AM4は最小(1%)の落ち込みが大きく、世代差が出ている。

その一方でRX 9060 XTは平均、最小(1%)ともCPUによる差がほとんどない。パストレーシング処理によってGeForce以上にGPUの余裕がないため、CPUパワーの影響が小さくなっているとみられる。

  • サイバーパンク2077 (低画質)

    サイバーパンク2077 (低画質)

画質「低」ではCPU性能が強く反映された。RTX 5070ではCPUによって平均値以上に最小(1%)の差が大きく、AM4環境では瞬間的な落ち込みが増えている。

RTX 5060では7600、5800X3D、5600の平均が並んでいるが、最小(1%)は7600が317.7fps、5800X3Dが232.7fps、5600が230fpsだ。平均値だけならAM4でも十分に見えるが、安定した描画という点では7600が明確に有利だ。

RX 9060 XTの低画質は、9800X3Dがとくに高いフレームレートを発揮し、フレーム生成はFSR 2xながらDLSS 4xのRTX 5060が記録した平均fpsをわずかに上回った。その一方で5600は平均、最小(1%)とも落ち込みが大きく、GPU性能を活かせていない。

消費電力はCPUとGPUの組み合わせで最大100W以上変わる

最後に、サイバーパンク2077のベンチマーク実行中におけるシステム全体の最大消費電力を確認しよう。

  • 消費電力

    消費電力

RTX 5070では9800X3Dが391W、7600が349W、5800X3Dが306W、5600が282Wだった。9800X3Dと5600の差は109Wに達する。RTX 5060 Tiでは順に309W、298W、263W、246W、RTX 5060では275W、271W、241W、234Wだ。GPUの消費電力が下がるほど、9800X3Dと7600の差も小さくなる。

RX 9060 XTでは9800X3Dが317W、7600が314W、5800X3Dが271W、5600が272Wだった。AM5の2製品、AM4の2製品がそれぞれ近い。

新規なら7600、既存AM4なら5800X3Dがベター

4種類のGPUを通して見ると、もっともバランスがよいCPUはRyzen 5 7600だ。RTX 5060 TiやRTX 5060と高画質で組み合わせた場合、多くのゲームで平均フレームレートは9800X3Dに迫る。最小(1%)では差が残るものの、実売2万8,000円前後でCPUクーラーも付属することを考えればコストパフォーマンスは高い。新規にPCを組むなら、将来CPUを交換できるAM5の拡張性も得られる。

Ryzen 7 9800X3Dは、RTX 5070で高フレームレートを狙う場合や、平均だけではなく最小(1%)まで高く保ちたい場合に強い。とくにマーベル・ライバルズやサイバーパンク2077では、平均が7600に近い条件でも最小(1%)で大きな差を付けた。高リフレッシュレートのモニターを徹底的に生かすなら、CPUへ予算をかける意味がある。

既存のAM4環境を強化するならRyzen 7 5800X3Dが有力だ。オーバーウォッチの低画質では7600を上回り、RTX 5060 TiやRTX 5060との組み合わせなら、重量級ゲームでも平均フレームレートは9800X3Dや7600と近い場面が多い。CPU、マザーボード、メモリをすべて交換せずに済むなら、6万4,000円前後というCPU単体の価格にも意味が出てくる。

Ryzen 5 5600は、RTX 5060と高画質で遊ぶ用途なら成立する。モンスターハンターワイルズのウルトラ画質では上位CPUとの差が小さく、安価なDDR4メモリと付属クーラーを利用できるのも強みだ。その一方で、RTX 5070や低画質設定では最小(1%)の低さが目立つ。新規に一式をそろえるなら、価格差が大きくない7600とAM5を選ぶほうが長く使いやすい。

GPU側では、RTX 50シリーズはDLSS 4.5の最大6x生成やダイナミックマルチフレーム生成、レイトレーシング性能が強みになる。今回の4x設定でも、対応ゲームではRX 9060 XTの2x生成より高い表示フレームレートを得やすかった。一方、RX 9060 XTはフレーム生成を使わないオーバーウォッチでRTX 5060に近い性能を示し、16GBのVRAMを低価格で得られる。使える機能とVRAM容量のどちらを重視するかで、GPUのベターな選択は変わる。

すでにAM4を使っているなら5800X3Dへの交換は効果的で、予算を抑えた構成なら5600とRTX 5060も選択肢になる。ただし、新規構築では7600の性能と将来性が強い。今回の結果から見えたベターな組み合わせは、RTX 5070で高fpsと最小(1%)を重視するなら9800X3D、RTX 5060 Ti/5060を軸に新規構築するなら7600、既存AM4を生かすなら5800X3D、低予算で高画質を優先するなら5600だ。