ナイアンティックは4月27日、株式会社ポケモンと共同で運営するゲームアプリ『ポケモン GO』において、現実世界のAED(自動体外式除細動器)設置箇所をゲーム内のキースポット「ポケストップ」として登場させる取り組みを5月1日より開始すると発表した。

日本AED財団とパートナーシップを締結して実施するもので、スタート時は東京都内を中心に約1,000箇所で展開し、2026年7月中旬までに全国約13,000箇所へ拡大する予定だ。

  • てあてポケモン「パーモット」がデザインされたポケストップが、AEDの設置場所に登場する

    てあてポケモン「パーモット」がデザインされたポケストップが、AEDの設置場所に登場する

今回の取り組みでは、日本AED財団が運営するAEDマップ「AED N@VI」に登録されたAED設置情報をもとに、ゲーム内でアイテム等を収集できる「ポケストップ」を設置する。

該当のポケストップには、てあてポケモン「パーモット」がデザインされたフォトディスクが表示され、AED設置箇所であることを視覚的に伝える仕組みだ。

  • 『ポケモンGO』ゲーム内でのAEDポケスポット表示イメージ

    『ポケモンGO』ゲーム内でのAEDポケスポット表示イメージ

AEDをめぐっては、厚生労働省の推計で国内設置台数は約67万台とされているものの、設置場所の登録義務がないため所在の把握が進んでおらず、活用が十分でないという課題がある。

総務省消防庁のデータによると、心臓突然死で亡くなる人は年間約9万人に上るが、心肺蘇生とAEDを使用することで救命率は4倍になることが分かっている。一方、倒れる瞬間を目撃された心停止であっても、AEDによる電気ショックが実施されている割合は目撃例のわずか5%にとどまっているのが現状だ。

  • AEDマップ「AED N@VI」

    AEDマップ「AED N@VI」

  • AED本体

    AED本体

今年10周年を迎える『ポケモン GO』は、スマートフォンの位置情報を活用してプレイヤーが現実世界を歩き回る体験を特徴とする。ナイアンティック シニアディレクターの河村悠生氏は「日本AED財団様とのパートナーシップを通じて『ポケモン GO』が日常の中で命を守る意識と行動の広がりに貢献できることを期待している」とコメントした。 日本AED財団 専務理事で京都大学大学院教授の石見拓氏は「より多くの方々にAEDへの関心を高めていただき、誰もがAEDを使用して救命に関わることのできる社会の実現につながることを期待している」と述べた。

なお、日本AED財団は2016年設立(2019年に公益財団法人化)で、AED設置情報の集約・活用、学校やスポーツ現場での救命教育、オンライン講習会などを通じて救命率向上に取り組んでいる。AEDマップ「AED N@VI」にはWEB版とアプリ版(救命サポーターアプリ「team ASUKA」)があり、4月8日時点で約6万箇所の設置情報を掲載している。