◆消費電力(グラフ108~113)

最後に消費電力を。今回は3DMark SpeedWay(グラフ108)、Hitman 3 2K(グラフ109)、Metro Exodus PC:Enhanced Edition 2K(グラフ110)、Shadow of the Tomb Raider 2K(グラフ111)の4つの動作中の消費電力変動を測定し、それらの動作中の平均消費電力(グラフ112)、及び待機状態との差(グラフ113)をまとめてみた。

  • グラフ108

  • グラフ109

  • グラフ110

  • グラフ111

  • グラフ112

  • グラフ113

まず変動で気が付くのが、Radeon RX 9070 XTは割と積極的に省電力モードに入る事で、Hitman 3とかMetro Exodus、Shadow of the Tomb RaiderなどをRadeon RX 7900 XTと比較するとこれが目立つ。ただRadeon RX 9070はそこまで消費電力が下がらないあたり、Radeon RX 9070は能力一杯に動いている関係で省電力モードに入りにくいが、Radeon RX 9070 XTは多少ゆとりが生まれているということだろうか?

そのあたりもあってか、Radeon RX 9070 XTの実効消費電力差を見ると、Radeon RX 7900 XTと同等以下に収まっているのは、性能の上がり具合を考えるとよく頑張ったと評して良いかと思う。またRadeon RX 9070もRadeon RX 7800 XTを下回る消費電力に収まっており、こちらもかなり優秀としてよいと思う。流石にGeForce RTX 4070よりはそれなりに多いのは仕方ないが。全般的にRadeon RX 9070シリーズは性能/消費電力比を大分改善した、と評して良いのではないかと思う。

考察

ということでベンチマーク結果をお届けした。総じて優秀で、確かにGeForce RTX 4070グレードと比較した場合には十分競争力がある製品として良いと思う。これでGeForce RTX 5080/5090と戦うのは論外であるが。今回機材手配の関係で実現しなかったが、GeForce RTX 5070 Tiと比較しても、そう悪い結果にはならない様に思える。

問題は価格と入手性である。この原稿を書いている時点(3月4日19時)でもまだ本国価格・日本価格ともに公開されていない。こちらのPhoto07の脚注に書いたように、筆者はRadeon RX 9070XTが$699、Radeon RX 9070が$599辺りではないかと予想しており、Radeon RX 9070XTが12万円台、Radeon RX 9070が10万円台ならまぁ相対的に割安感はあるだろう。あとはどれだけ製品が流通するか次第だ。AI系をメインにするユーザーにはちょっとお勧めしにくいが、Gamingがメインであれば、結構良い選択肢になる様に思うのだが、さて?