シャオミから「POCO X7 Pro」が発売になりました。高性能なチップセット、Dimensity 8400-Ultraを搭載しながらも5万円を切る価格は脅威と呼べるほど。シャオミはデジタルカメラのような高画質カメラフォン「Xiaomi 14 Ultra」から、格安な4Gモデル「Redmi 14C」など様々な製品を発売していますが、今回のPOCO X7 Proは高性能・低価格というコストパフォーマンスを極めた究極のモデルと言えます。

  • シャオミの「POCO X7 Pro」

シャオミはこれまでにも日本でPOCOシリーズを発売してきました。POCOはグローバルではミドルレンジの「Mシリーズ」、性能を高めた「Xシリーズ」、フラッグシップの「Fシリーズ」を展開中。インドではここに低価格モデルの「Cシリーズ」が加わります。POCOだけでも上から下まで豊富な製品を出しているわけです。今回日本で登場したPOCO X7 Proは上位から1つ下のシリーズモデルとなります。しかしその性能はフラッグシップクラスと遜色ありません。

  • Xシリーズながら性能は高い

日本では2024年5月にフラッグシップラインの「POCO F6 Pro」が発売されましたが、価格は6万9,980円でした。チップセットにクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2を搭載するモデルで、120Wの「神ジューデン」に対応するなど当時としてはコスパの高いモデルでした。POCO X7 Proはチップセットがメディアテック製の最上位版を採用し、カメラ性能もほぼ変わりません。それにも関わらず価格は5万円を切っています。

  • 5万円しないモデルでこの性能のスマホはなかなか無い

カメラは広角5,000万画素、超広角800万画素。望遠はありませんが、価格を考えれば十分でしょうか。5,000万画素であればデジタル2-3倍程度で撮影しても、SNSでシェアする分には画質が気になることは無いでしょう。そもそもPOCOはゲーミング用途も意識した製品なので、カメラ性能はある程度割り切った設計になっています。一方でバッテリーは6,000mAhと一般的なスマートフォンより20%程度増量、ゲームユーザーには嬉しい仕様でしょう。急速充電も90Wと高速、対応する充電器も含まれるなどお得なパッケージで販売されます。

  • カメラ性能はベーシック、高容量のバッテリーを搭載

本体サイズは高さ160.75、幅75.24mm、厚さ8.29mmと一般的。重さは195gです。なお背面にPU素材を使ったイエローモデルは厚さが/8.43mm、重さは198gです。本体の側面は角を立てた形状で、最近のスマートフォンではよく見る形状といえます。

  • 200gを切る質量は軽さも感じる

他の性能面では、フロントカメラが2,000万画素である点も個人的には気に入りました。自撮りを撮るときは照明の暗い室内でのケースが多くあります。一般的な1,300万画素クラスのフロントカメラに比べ、POCO X7 Proはより高画素なのでセルフィーも捗ります。

  • フロントカメラが高画質なのも嬉しい性能だ

シャオミは前述したように高性能カメラモデルのXiaomi 14 Ultraを出していることから、カメラに関しての機能も豊富。セルフィー時の美顔効果も程よく、撮影時には画面全体をライトとして使うこともできます。POCO X7 Proはリアもフロントもカメラ機能に優れている点が今後評価されていくでしょう。

  • セルフィー時のカメラのUI

スマートフォン各メーカーはフラッグシップモデルからミドルレンジ・エントリーとラインナップを分けて展開しています。たとえばシャープであれば「AQUOS R」「AQUOS sense」「AQUOS wish」のように、性能別に3つのブランドを使い分けています。シャオミも「Xiaomi」「Redmi」という2つのラインを持っていますが、POCOに関してはPOCO X7 Proのような上位モデルだけではなく、海外ではエントリースマートフォンも出しています。

  • POCOだけで様々な製品が海外では出ている

POCO X7 Proの日本での発表会では、今後POCOシリーズを日本で本格展開していくことがアナウンスされました。ハイエンドモデルだけではなく、価格の安い低価格モデルも投入することでPOCOのブランド認知度を高め、ユーザーを拡大しようという考えです。

  • 今後はより多くのPOCO製品が日本で登場する

シャオミは日本での製品点画を拡大しており、最近では家電製品や日用品も多数販売しています。特に家電製品はスマートフォンとの連携に優れています。シャオミは2025年中に日本で自社ストアをオープンする予定ですが、Xiaomi、Redmiに加えPOCOのスマートフォンが加わることで、シャオミの家電製品の販売増やシャオミのエコシステムがより強固なものになります。スマートフォンに限らず、今後増えるシャオミの製品には注目したいところです。

  • シャオミが開業予定の実店舗の製品ラインナップ増も期待できる