2024年9月26日から9月29日に幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ 2024」(TGS2024)にて、コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』の試遊ブースを出展していた。
本作は2004年発売のPlayStation 2ソフト『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』を原作とするリメイク作品。根強い人気を誇るシリーズの中でも名作とされる「3」が、原作のコアとなるゲーム体験をそのままに、より没入感を高める美麗なグラフィックでよみがえる。
筆者は「メタルギア」シリーズに全く触れたことのない初心者だが、「TGS2024」の試遊でその魅力にはまり、初見殺しの罠にもはまりまくった。悔しい、もっとやらせろ!
原作を忠実に再現したプレイフィールと現代的な美麗グラフィック
試遊台に案内される前に、暗い個室で待機を命じられた。壁に沿って配置された低めの長椅子が置かれた殺風景な部屋。どうやらここは、オープニングでスネークが葉巻を吸いながらブリーフィングを受けるシーンを再現しているようだ。
設置されたモニターから、オープニング映像が流れる。少佐からミッションの概要を聞きながら、葉巻を吸うスネーク。葉巻を捨てろと注意されるも、無視するスネーク。同乗者に「あの男、素人か?」と陰口を叩かれるスネーク。映像はカット割りや演出など、細かい部分も原作を再現しながら、現代風にリファインしているらしい。
映像に限らず、本作はストーリーやゲームプレイ、音楽など原作に忠実なリメイクとなっている。大きな変更点は最新ハードの性能に見合った美麗なグラフィックと、俯瞰視点から三人称視点への変更、しゃがみ歩きの追加などが挙げられるが、遊びの核となる部分はオリジナルからほとんど変わっていないとのこと。ちなみに視点については、「レガシースタイル」を選べば原作のように俯瞰視点でプレイすることも可能だ。
素人丸出しの初スニーキングミッションでボロボロに
さて、スニーキングミッションである。まずはジャングルを抜けなければならない。
エリアを進むと、ワニの群れが。ゲームに出てくる肉食の動物はだいたい強いと相場が決まっている。わざわざワニに挑むなんて不殺のスニーキングミッションを課せられた特殊部隊のすることじゃない。
そう思ってワニの視界に入らないよう、沼地を突き進もうとすると、なかなか歩みが進まない。これがメタルギアか、と悪戦苦闘しているうちに沼に沈んでゲームオーバー。まじ?
なるほど、底なし沼の恐ろしさは海外のサイエンス番組で見たことがある。むやみにワニを恐れてもいけないのだな。喧嘩を売らなければ意外にもおとなしいワニの隙間をかいくぐって先を進むと、敵兵の姿が。有名なCQC(近接戦闘)を試す場面がきたようだ。
しかし隠れた位置が悪かったのか、相手の警戒がなかなか解けない。仕方ないので銃を試そう。エイムを定め、撃つ。が、倒れない。
上司(?)であるトム(?)少佐の説明を話半分で聞いていたせいで気付かなかったが、どうやらこれは相手を眠らせるためのものらしい。効果が出るまでに時間差があるらしく、敵にあたっているのかどうか不安になり何度も撃ち込んでしまう。まだ効かない。しびれを切らして立ち上がると敵に見つかった。当たり前だ!
多少は撃ち合う場面もあったが、なんとか事なきを得て橋を渡る。つもりだったが、橋の先で敵が2人、周囲を警戒している。え、どうするの?
なんとなくボタンを押したら、橋から滑り落ちそうになり、橋の脇でけんすい状態に。なるほど、このまま進めば敵の視界に入らず進めるわけね。特殊部隊隊員の筋力に感心しながらゆっくり進んでいると、やはり腕に限界が来たのか、まさかの落下。訪れる突然の死。この男、素人か?
今回の試遊で体験できたのは序盤のみ。勝手がわからなさすぎて、昼休憩の時点で翌日の出勤が憂鬱な入社初日の気分を思い出しながら試遊台をあとにした。いや、本当はもっとやりたかった。自分、まだやれます。やらせてください!
エリアごとにロードを挟む仕様など、現代のゲームと比べると時代を感じる部分もあるかもしれない。とはいえ、初見の身としては、違和感なく楽しめた。本作の映像美で描かれるジャングルをオープンワールドで進めと言われて、はたして生還できるか怪しい。チュートリアルで自分のバックパックを見つけるのも難儀したレベルの初心者プレイヤーとしては、わかりやすくエリアが区切られている方が安心だった。
発売されたらぜひリベンジしたい。そう思える試遊体験だった。