ローランドは、BOSSブランドのギターアンプ「KATANA」シリーズに、完全ワイヤレス対応の新モデル「KATANA-AIR EX」を追加、2023年10月14日より販売を開始する。市場想定価格は70,400円前後。

  • 「KATANA-AIR EX」

  • ステレオの「LINE OUT」端子などが並ぶリアパネル

  • 本体と付属のトランスミッター

今回発売となる「KATANA-AIR EX」は、2018年に発売した「KATANA-AIR」の上位モデル。独自開発のワイヤレス・システムによる利便性はそのままに、サウンド面で大幅なアップグレードが図られている。

本格的なトーン・スタック回路を備えた5つのアンプ・タイプは、ローランドが考える理想のハイゲイン・サウンドを生み出す「BROWN」、透き通った「CLEAN」など、さまざまな音楽スタイルにおいて、表現力のあるサウンドを演出できるという。フラットな特性の「ACOUSTIC/BASS」では、色付けのないナチュラルなエレクトリック・アコースティック・ギターのサウンドや、パンチあるベース・サウンドが得られる。バスレフポートを備えた木製キャビネットと、5インチ(12cm)のカスタム・スピーカー×2基の採用により、ステージ・アンプのようなサウンドとレスポンスが得られる。バスレフポートにより、キャビネット内の空気の流れをコントロールすることで引き締まった低音を実現する。ハイゲインなディストーション・サウンドはもちろんのこと、ベースにも利用できる。

ワイヤレスシステムはローランド独自のテクノロジーを導入。同梱のトランスミッターをギターに接続するだけで、すぐに演奏を始められる。アンプとトランスミッターのペアリングは、トランスミッターをアンプ本体の充電用「ドック」に差し込むだけで完了し、最も安定した回線が自動的に選択されるので、複雑な操作を必要としない。トランスミッターは1回の充電で最大12時間の連続使用が可能となっている。また、入力信号がない状態で一定時間が経過すると自動的にスタンバイ・モードに移行し、電力の消費を抑える機能を搭載。再度演奏を始める際には、ギターに装着したトランスミッターの振動を本体が感知し、自動的に電源がONとなり、すぐに演奏を入れるようになっている。

ミキサーなどの音響機器への接続用にステレオの「LINE OUT」端子を装備。「LINE OUT」からはスピーカー・シミュレーターを経由した信号が出力されるため、PAシステムなどとの組み合わせにより、臨場感のあるギター・アンプのサウンドを大音量で鳴らせる。また、オーディオインターフェイス機能も備え、USB端子から、DAWへの出力も行える。音の出せない環境では、「PHONE」端子にヘッドホンを接続し、アンプ・サウンドを楽しめる。なお、オーディオ再生もフルレンジで行うことが可能となっており、一般的なオーディオ用のBluetoothスピーカーとしての利用も可能である。

さらに、専用アプリ「BOSS TONE STUDIO for KATANA-AIR」(iOS/Android対応)も用意し、アプリには、音色のエディットに加え、練習に役立つ多くの機能を用意。YouTubeのソングリストの作成や動画のリピート再生ポイントの指定、再生速度の変更などが行える。モバイル端末とBluetooth接続すれば、より緻密な音色のエディットが行え、オンライン・プラットホームの「BOSS TONE EXCHANGE」を経由して、ユーザー同士で音色の共有もできる。

  • 給電はアルカリ電池(単3形)×8本または、オプションの充電式バッテリー「Roland BTY-NIMH/A」でも行える

給電は付属のACアダプターまたは、アルカリ電池(単3形)×8本、オプションの充電式バッテリー「Roland BTY-NIMH/A」から行う。電池駆動に対応しているので、電源の確保が難しい状況でも使用が可能だ。サイズおよび質量は本体がW414×D192×H236mm/5.6kg(バッテリー除く)、トランスミッターがW87×D22×H36mm/43g。本体のほか、トランスミッター、ACアダプター、電源コード、2P-3P変換器などが付属する。