いくつかの条件を満たせば、iPhone本体だけで立体オーディオを再生できることは確かです。立体的に感じるか、立体オーディオ対応をうたうイヤホン/ヘッドホンと組み合わせたときと比べてどうかはさておき、空間オーディオに対応しているiPhone 7/iOS 15.1以降であれば、通常のステレオより広がりが感じられる音楽再生を楽しめます。
iPhoneには、音声通話時には耳もとに位置する本体上部に配置されたイヤースピーカーと、Lightning端子近くに配置され着信音や通知音の出力に使われるラウドスピーカーという2基のスピーカーが内蔵されています。ステレオ音源を再生するときには、この2基のスピーカーが左右チャンネルに割り当てられるしくみです。
だからiPhoneを水平方向に構えて音楽再生すれば、ステレオらしい広がりを感じることができますが、Apple Musicとサブスクリプション契約を結んでいる場合、ドルビーアトモスに対応した楽曲については立体オーディオで再生できます。
Apple Musicに用意されているドルビーアトモス対応の楽曲を再生する場合、「設定」→「ミュージック」の順に画面を開き、オーディオ欄にある「ドルビーアトモス」項目(サブスクリプション未契約時は非表示)をタップ、現れた画面で「自動」を選択しておきます。
これでiPhone本体のみで立体オーディオを再生できるようになり、ミュージックアプリでドルビーアトモスを収録した楽曲を再生すると「Dolby ATMOS」と表示されるようになります。前掲の「ドルビーアトモス」項目で「常にオン」を選択すると、一般的なイヤホン/ヘッドホン(AirPods Proなど対応機器以外)でも立体オーディオを再生できるようになりますが、AirPods Proなど正式な対応製品と比べると効果はそれなりです。