ソニーは、ノイズキャンセリング(NC)機能を搭載しつつ、価格を抑えたコンパクトな完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N」を4月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は18,000円前後を見込む。カラーはラベンダー、セージグリーン、ホワイト、ブラックの4色。

  • WF-C700N(ラベンダー)

  • WF-C700Nのカラーバリエーション。左からラベンダー、ホワイト、セージグリーン、ブラック

ソニーの完全ワイヤレス(TWS)イヤホンの中でも、1万円台という手ごろさで人気を集めたという「WF-C500」(2021年発売)。同製品に寄せられたユーザーの声を元に、WF-C700Nではソニーの低価格な完全ワイヤレスイヤホンとして初めてNC機能を搭載した。上位の1000Xシリーズ(WF-1000XM4など)で採用していた「デュアルノイズセンサーテクノロジー」とは異なり、シングルNCとなるものの、風切り音を低減する構造などの工夫を盛り込み、同価格帯(2万円以下)の製品の中でも高いNC性能を発揮するという。C700Nはカジュアルシリーズの追加ラインナップという位置づけで、WF-C500も併売する。

  • WF-C700N(セージグリーン)を装着したところ

WF-C700Nには自然な外音取り込み機能を備え、「Sony|Headphones Connect」アプリと連携して20段階で取り込むレベルを調整可能。ユーザーの行動に合わせてNCと外音取り込みのバランスを自動調整する「アダプティブサウンドコントロール」にも対応する。

  • 「Sony|Headphones Connect」アプリと連携して、NC/外音取込機能などの各種設定が可能。イヤホンのカラーに合わせてアプリ画面の配色も変わる

  • WF-C700Nのカラーバリエーションは、Xperia 10 IVの本体カラーと合わせている

サウンド面では、「LinkBuds S」(2022年発売)と同じ、ハイコンプライアンスな振動板を採用した独自の5mmドライバーを搭載。小型ながら豊かな低音を鳴らせるという。また、音楽ストリーミングサービスなどの圧縮音源をCD音質相当まで補完する「DSEE」機能を備えており、自然で広がりのある音で音楽を楽しめる。アプリのイコライザーで自分好みのサウンドにカスタマイズすることも可能だ。

  • WF-C700Nには、LinkBuds Sと同じ5mmドライバーを搭載

このほか、独自の立体音響技術を活用した音楽体験「360 Reality Audio」認定モデルにもなっている。Sound ARをはじめとする、立体音響による新しい音体験も楽しめるようにした。

  • WF-C700N(ラベンダー)

  • WF-C700N(セージグリーン)

C700Nは、内部設計を見直し、耳の小さな人にも好評だったというWF-C500よりもさらに小型化しているのも特徴。ムダのないデバイス配置にしつつ、ボタンとアンテナを一体化してイヤホンの耳からの飛び出し量も抑えた設計とした。これにより、重さは片側4.6g(WF-C500は5.4g)、体積はWF-C500比で15%減となっている。

  • WF-C700Nは、前機種WF-C500よりもさらに小型化。画像のイヤホン本体カラーはブラック

  • WF-C700N(左)とWF-C500(右)を並べるとサイズの違いがよく分かる

WF-1000XM4やWF-C500と同様の「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」は引き続き採用し、高い装着感を追求している。イヤホン本体はC500と同じく、IPX4相当の防滴対応。

  • WF-C700Nを耳の小さな女性につけてもらったところ。WF-C500よりも出っ張る量が抑えられている

付属の充電ケースはC500比で体積10%減らし、従来の35gから31gまで軽量化。ケースの表面は、C500とは異なるマットなデザインを施し、C500にあったクリア素材も廃して高級感ある仕上げとした。

  • WF-C500(左)とWF-C700N(右)の充電ケースを並べたところ

  • 基本的なデザインは似ているが、WF-C700N(右)ではWF-C500(左)と仕上げが変わっているのがわかる

BluetoothコーデックはSBCとAACをサポート。同時に2台のデバイスに接続し、任意のタイミングで通話と音楽再生をスムーズに切り替えられるマルチポイント機能には、2023年夏のアップデートで対応予定だ。ほかにも同時期のアップデートでは、イヤホン単体での音量調整(4回ボタンクリック)も実現し、再生/停止やNCモード切り替えといったボタン機能割り当てとの併用が可能になる。

ペアリング関連では、Android端末で初回のペアリング作業が簡単に行える「Google Fast Pair」や、Windows 10/11 PC近づけるだけでペアリングのポップアップ画面が立ち上がる「Swift Pair」に対応する。

ハンズフリー通話が行え、片耳利用も可能。C500よりも通話性能を向上させるため、周囲のノイズを抑えて集音するノイズサプレッションを搭載している。さらに通話中の風切り音を抑えるため、外側のマイク部にメッシュを備える。

NCオン時の連続再生時間は、イヤホン単体で最大7.5時間、充電ケース込みで計15時間。NCオフ時のバッテリーもちは、イヤホン単体で最大10時間、充電ケース込みで最大20時間。急速充電にも対応し、約10分間の充電で約60分音楽を聴ける。

環境に配慮したプラスチックフリーのパッケージを採用(オリジナルブレンドマテリアルではない)。イヤーピース(SS/M/LL)やUSB-C充電ケーブル(長さ20cm)を同梱する。

  • WF-C700N(ホワイト)

  • パッケージデザインも変化。WF-C700N(左)は、WF-C500(右)よりも背が高くなっている