家電製品は生活を快適にする重要アイテムですが、「どんな理由で」「何を選ぶか」を迷いがちなもの。今回マイナビニュース・プラスデジタル編集部員が、リアルな物欲ベースで「いま買いたい家電」をピックアップ。この「エンタメ堪能編」では、自分が欲しいエンタメ用途向け家電とその理由を、編集部センバツ5名で考えてみました。新生活の参考になれば幸いです。
※記事中の価格は2023年3月19日現在のもの


いい音でお風呂音楽を。小型の防水Bluetoothスピーカー

執筆:林(鏡のウロコ落としに苦戦中。掃除をさぼってたツケ)
買いたいモノ:ソニー「SRS-XB13」/実勢6,550円前後

  • ソニーのBluetoothスピーカー「SRS-XB13」、本体サイズは直径76×高さ95mm。対応コーデックはSBCとAAC、バッテリー駆動時間が約16時間と長いのもグッド。カラーも迷うなぁ

長風呂が好きな林です。スーパー銭湯に行くと、お風呂に入ったり出たりやサウナで2時間はあっという間。自宅のお風呂は日によりますが1時間くらいはのんびりします。

湯船につかってなんも考えずぬぼ~っとするのも好きですが、自宅お風呂で最高の友は音楽。スマホやタブレットで映像を観ていると、没頭しすぎてのぼせちゃうんですよね。水没させて壊したこともあるし。

  • お風呂スマホは水没に注意。私は過去に2回やらかしてます

いまは浴室にスマホを持ち込んで音楽を流してまして、もう少しいい音で聞きたいな~と思ってお風呂用のBluetoothスピーカーを検討中。狭い浴室なので小型の製品、候補はソニーの「SRS-XB13」です。必須のスペックはなんといっても防水性能。SRS-XB13はIPX7相当の防水仕様で(防塵はIP6X相当)、ソニーの製品サイトによると「水深1mの水中にスピーカーを最大30分間入れても浸水しない」と。これは安心感があります。シャワーの水がかかっても大丈夫そう。

もうひとつ魅力的なのは、本体のボタンで一時停止や曲送り、頭出しができること。ペアリングしたスマホを浴室の外に置いておけば、湯船に落とす心配もなし。欲をいえば、曲戻しもあるとよかったとか、aptXコーデック対応だとよかったとかありますが、そこまでこだわりません。これでますます長風呂が快適になると思うと楽しみ。ちょっとはダイエットになることも期待してます。

映画やゲーム、音楽もイイ音で! デノン製サウンドバーに注目

執筆:庄司(最新のAV機器情報を追いかけて8年目の“素人”)
買いたいモノ:デノン サウンドバー「DHT-S517」(実勢59,800円前後)/「DHT-S217」(実勢29,700円前後)

手持ちのスマートフォン/タブレットで映画やドラマ、音楽ライブなどのコンテンツを楽しんだり、ゲームをプレイしたりするのは今や当たり前。でもせっかく新生活で新しい部屋に住み始めるなら、今あるテレビやプロジェクター、あるいはPCディスプレイなどで、もっとじっくり堪能したくなりませんか?

  • DHT-S517の実機

  • DHT-S217の実機

モバイルデバイスより大きな画面でエンタメを楽しむなら、“音”にも迫力や臨場感があると気分が上がりますよね。ということで、日ごろオーディオ・ビジュアル業界の最新情報を追いかけている私からオススメしたいのが、デノンのサウンドバー「DHT-S517」(実売約59,800円)、「DHT-S217」(同約29,700円)です。

どちらも高価だけれど、がんばれば手に届く価格帯のサウンドバー。同じクラスの中では「設計からチューニングまで音の良さに徹底してこだわっている」点が光っています。立体音響のDolby Atmosもサポートし、比較的コンパクトなサイズながら広がりのあるサウンドを追求。デノンの高級オーディオやAVアンプの音作りを担当するサウンドマネージャー・山内慎一氏が2製品のチューニングを手がけており、音のクオリティは“折り紙付き”です。

両者の違いをざっくり説明しましょう。まずは設置性ですが、S517はサウンドバーと別体のワイヤレスサブウーファーを組み合わせて使うタイプで、S217はサウンドバーのみの一体型タイプです。また、S517は立体的に音を広げるための上向き(アップファイアリング)スピーカーをサウンドバー側に搭載しているので、S217よりもっと臨場感ある音で映画や音楽ライブを楽しみたい向きにうってつけ。

  • DHT-S517

  • S517のサウンドバー本体正面に備わっている、上向き(アップファイアリング)スピーカー

取材時に2製品の音を聴かせてもらいましたが、どちらも低音から高音までバランスが良く、繊細な描写も得意で、「とにかく音の純度、表現力が高い」のが好印象です。その上で、上位機種のS517は音にグッと奥行き感が出てきて、楽器などの音の配置がよりリアルになり、Atmos収録の映画も楽しく観られます。

  • DHT-S217

いずれも映像機器用のHDMI端子だけでなく、有線の音声入力やBluetooth受信機能もひととおり装備していて、音楽をじっくり楽しむのにも最適。筆者が初めて試聴したときは「サウンドバーでこんなオーディオライクな音も聞けるの!?」と驚いたくらいです。

初めてサウンドバーを買う人にはもちろん、今あるAV環境をもうちょっと強化したい、音の良さにある程度お金をかけたい、という向きにもオススメできる一品なので、予算や設置場所に合わせてじっくり選んでみてください。

31.5型で4K! ほどよいサイズの高解像度ディスプレイが欲しい

執筆:村田(テンション上がった猫の前方宙返りを目の当たりにしました)
買いたいモノ:LGエレクトロニクス・ジャパン「LG SMART Monitor」/実勢82,800円前後

  • 4K31.5型ディスプレイのLG SMART Monitor。アーム式のほかスタンド式も用意されています

年始の引っ越しにともない、初めてリビング外に自分の部屋ができました。そこで趣味で楽しむ用のディスプレイを新たに購入する必要ができたわけですが、画面が絡む趣味といえばゆるいアニメ鑑賞と一昔前の国産RPGや海外シミュレーションゲーム等をSteamでちまちまやるくらいなもので、“大画面でゲームすると高頻度で酔う”という個人的な仕様もあいまって、ディスプレイ選びが難航しています。

求めたいのは「4K」「31.5型」(仕事で使っている27型より大きいもの)で、できればスマホ(YouTube/Amazon Prime Video)と連携する機能があればなおよし。スマホ連携はAndroid TV搭載テレビのほか、一般的なディスプレイでもChromecastやFire TVで何とでもなるのですが、ただ意外と31.5型で4Kというディスプレイが多くないのでした。

そんな折、LGエレクトロニクス・ジャパンの「LG スマートモニター」という製品がクラウドファンディングを経て3月上旬に一般販売を開始。31.5型画面と4K解像度(3,840×2,160ドット)を備え、webOSによりPC不要でPrime VideoやNetflix、Apple TV+といったサービスが使えます。いやすごく欲しい。しかしいいお値段……と迷ったまま、「このジャンル(仕事にも遊びにも使える中サイズ画面×高解像度)の製品を今後拡充していく」というLGさんのコメントを信じつつ、今後の拡充を見守ろうと思いま……その前に買っちゃうかもしれません。

  • ディスプレイを置くスペースだけ確保したまま、はや3カ月が経過。そういえば、この辺で遊んでいた猫が見当たらないなあ……

高度なノイキャン性能でテレワークが快適に、フィット感も◎

執筆:杉浦(毎年、春を感じると松たか子の「明日、春が来たら」をかける習性アリ)
買ったモノ:ソニー「LinkBuds S」/実勢24,200円前後

テレワークが普及して「家で仕事」するのも慣れた昨今。作業スペースを一通り整えてから気づいたのですが、我が家、いろんな音がするんです。もちろん心霊現象などではなく、洗濯機やエアコン、ロボット掃除機などの動作音。どれも頼れる家電ですが、デスクワーク中には気が散る原因に……。

対策を考えた結果、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds S」(直販26,400円)を購入することに。お手頃な製品も増えていますが、今後も続くであろうテレワークへの投資と考え奮発しました。

  • 「LinkBuds S」(直販26,400円)

ノイズキャンセリング(NC)機能で、私を悩ませた数々の動作音は気にならないレベルに低減。好きな曲を聴いて気分転換したり、環境音楽を流して作業に集中したりと大活躍。オンライン会議では高機能なマイクつきイヤホンとしても活用しています。

NC機能ならフラグシップモデルの「WF-1000XM4」にもあり、実勢で見れば価格差はほぼナシ。LinkBuds Sを選んだ決め手はフィット感です。WF-1000XM4の実力は試着で確認済みながら、耳からこぼれそうな感覚がどうも落ち着かず……(※実際に落ちたりはしませんでした)。

  • LinkBuds Sは耳にすっぽり収まるコンパクトさが魅力。カラーは肌なじみのよいエクリュにしました

山本敦さんによるレビューにもある通り、イヤーピースの消音効果は明らかにWF-1000XM4のほうが上と感じましたが、LinkBuds Sの軽快な装着感は日常使いにちょうど良いです。利用シーンを自動検出し、NC機能を調整してくれるのも嬉しいポイント。この春イヤホン購入を検討しているなら、ぜひ一度試してほしい一台です。

映画が好きすぎて購入、新生活が充実した小型プロジェクター

執筆:吉川(最近飼い始めた小型犬、4カ月で体重2倍に!?)
買ったモノ:XGIMI「Halo+」/実勢108,660円前後

  • Halo+。引っ越しを機に買ってしまいました。現在家で大活躍中

映画が大好きな編集・吉川です。春からのエンタメ製品アップグレードに猛プッシュしたい製品はモバイルプロジェクター。友達や家族と、自宅での映画鑑賞会に最適です。

少し前になりますが、XGIMI製プロジェクター「Halo+」を買いました。Halo+はOSにAndroid TV 10.0を搭載し、YouTubeやAmazon Prime Video、Netflixなどのアプリが使え、1台でさまざまな映像コンテンツを壁に映し出せます。映像はフルHD(1080p)で投写でき、サイズは60~120型までに対応。

「小型のプロジェクターって、光が弱くて大画面だけどかえって物足りなく感じるんじゃ?」と思っている人もいるのではないでしょうか。明るさは最高900ANSIルーメンと高出力で、昼間にカーテンを開けていても問題なく視聴できるほか、カーテンを閉めると鮮やかな色彩で映像の細部まで楽しみ尽くせます。

  • 昼間にカーテンを開けた状態の映像

  • 昼間にカーテンを閉めて電気も消した状態の映像

特筆したい機能は何といっても水平・垂直方向の自動台形補正機能。投映角度や映すサイズが毎回異なっても、起動し調整が始まったわずか2~3秒後には整った四角形の映像が映し出され、その後すぐにピントが合います。

価格は108,660円(ヨドバシ・ドット・コム価格)と初期費用としては高価ですが、これから映画館に行く回数が減ると考えるといつかは元が取れるかも? とはいえ高額であることは確かなので、月額でのレンタルサービスなどで試してから決めるのもアリかもしれません。