Zepp Healthは6月10日、MILスペック15項目をクリアしたアウトドア利用向け頑丈スマートウォッチ「Amazfit T-Rex 2」を発表しました。6月11日に予約開始し、6月24日に発売します。

価格は43,780円。家電量販店や時計店、公式オンラインサイトを含むECサイトなどで取り扱う予定です。

  • Amazfit T-Rex 2。6月11日に予約開始で、発売は6月24日。価格は43,780円

    Amazfit T-Rex 2。6月11日に予約開始で、発売は6月24日。価格は43,780円

「Amazfit T-Rex 2」は、中国・小米(シャオミ)のパートナー企業Zepp Healthによるスマートデバイスブランド「Amazfit」シリーズのうち、頑丈&タフなアウトドア向けモデル「Amazfit T-Rex」「Amazfit T-Rex Pro」に続く3世代目モデル。

2021年3月発売の「Amazfit T-Rex Pro」(T-Rex 2発売以降も併売)から、耐寒性や位置情報の精度、視認性、光学センサー精度、バッテリー容量などが向上しています。

  • Amazfit T-Rex 2の文字盤イメージ。1.39インチの大型AMOLEDディスプレイを搭載

    Amazfit T-Rex 2の文字盤イメージ。1.39インチの大型AMOLEDディスプレイを搭載

  • カラーはエンバーブラック、アストロブラック&ゴールド、ワイルドグリーンの3色展開

位置測位精度がアップ、マイナス30度でも使用可能に

アメリカ国防総省制定の軍事物資調達規格MILスペックの15項目をクリアし、本格的なスポーツ愛好家や、アウトドア活動をするユーザー向けのAmazfit T-Rex 2。大きな特徴は次の4つです。

  • デュアルバンド位置測位と5衛星測位に対応
  • マイナス30度環境での動作
  • 500mAhのバッテリー容量で最大24日動作
  • アウトドア活動時のナビゲーション機能

位置測位システムについては、同時に2つの衛星電波をつかめるデュアルバンド位置測位システムに対応したほか、GPS/GLONASS/Galileo/BDS/QZSSの5衛星測位に対応(GLONASSはデュアルバンド非対応)。山の中など電波をつかみにくい場所でもより正確なトラッキングが可能となりました。

  • Amazfit T-Rex 2の概要

  • MILスペック15項目に準拠したテストをクリア

またマイナス30度の極寒環境の動作が可能になりました。本州以南ではそれほど日常的に体験する環境ではないかとも思いますが、寒い地域に住んでいる方や寒い国へ行く場合などに役立ちそうです。なお標準ではオフの機能で、設定により有効化できます。

内蔵バッテリー容量については、Amazfit T-Rex Proが390mAhだったところ、Amazfit T-Rex 2では500mAhに増加。これにより最大24日間使えるようになったほか、高精度GPSをオンにした状態でも最大26時間駆動できるようになりました。

  • マイナス30度の低温環境でも動作可能に。この「低温モード」を使う場合は有効化する必要があるほか、タッチ操作や心拍数・血中酸素モニタリングなどの機能は制限される

  • デュアルバンド測位と5衛星測位システムに対応、より正確な位置情報を取れるようになった

5つのナビゲーション機能を新搭載

  • 登山やアウトドア活動時に役立つ5つのナビ機能を搭載した

また、アウトドア活動時のナビゲーション機能も強化され、次の5種類を搭載します。このうち、「リアルタイムトラッキング」と「ダイレクトリターンナビゲーション」は発売時から搭載していますが、残り3つ(ルートリターンナビゲーション/ルートインポート/リアルタイムルートナビゲーション)は、2022年7月末予定のOTAアップデートで追加される予定です。

  • 走行の進捗を追跡しリアルタイムで表示する「リアルタイムトラッキング」
  • 現在位置からスタートを最短の直線で結ぶ「ダイレクトリターンナビゲーション」
  • 辿ってきたルートをそのまま戻れるよう案内する「ルートリターンナビゲーション」
  • Zeppアプリからインポートしたルートをリアルタイム表示する「ルートインポート」
  • インポートしたルートをリアルタイムで案内する「リアルタイムルートナビゲーション」

例えばダイレクトリターンナビゲーションは、例えば山の中で目印がなく迷った場合に、スタート地点と現在地を直線で表示することで自分がどの方角から来たかわかるため、現在位置のめやすを知るのに役立ちます。また、ルートインポートは友人が辿ったルートを本体にインポートし、そのルートを自分も辿るといった使い方が想定されています。

アクティビティ計測は150種以上をサポート、PAI測定も

スポーツ計測は150種類以上のアクティビティ計測に対応し、筋トレエクササイズを自動認識する機能、8種類のワークアウトを自動認識する機能などを搭載。また山登りなどで高度が大きく変わったときに警告し、血中酸素レベルを測定するよう促す機能も備えます。

健康管理機能としては、同社の健康管理向けスマートウォッチ「Amazfit GTR 3」と同じ自社開発の生体認証センサー「6PD BioTracker PPG 3.0」を内蔵。心拍数や血中酸素レベルの常時トラッキングが可能で、本体をタップすると約45秒かけて心拍数、血中酸素レベル、ストレスレベル、呼吸効率データを分析し、体調を確認できます。睡眠品質モニタリング、ユーザー健康評価システム「PAI」(Personal Activity Intelligence)も利用可能。

  • 150種以上のアクティビティに対応し、特定の筋トレエクササイズや8つのスポーツは自動検知が可能

  • 高度が大きく変わったときに血中酸素レベルの測定を促す機能や、ワンタップで健康指標をテストする機能を搭載

  • 血中酸素レベルやストレスレベルを24時間モニタリングできる

  • 健康評価システム「PAI」に対応。睡眠品質もモニタリングする

大型円形AMOLEDディスプレイが印象的

最後にAmazfit T-Rex 2のハードウェア概要を紹介しましょう。1.39インチのAMOLED円形ディスプレイ(454×454ドット、326PPI)を搭載し、タッチスクリーンはガラス素材、ストラップはシリコン製です。本体サイズは47.1×47.1×13.65mm、重さは66.5g。

  • Amazfit T-Rex 2の文字盤。1.39AMOLEDディスプレイが大きい

側面には4ボタンを備え、タッチ操作のほか、ボタンによる操作も可能。OSは独自開発のZepp OSで、管理もスマートフォン向け「Zepp」アプリから行います。対応デバイスはAndroid 7.0以降、iOS 12.0以降のスマートフォン。接続はBluetooth 5.0 BLEとなり、本体のQRコードをアプリで読み取りペアリングします。

本体は10気圧防水で、急な雨や運動時の汗などある程度の水濡れ環境でも使える仕様。バッテリー駆動時間は最大で24日間。充電はマグネット式充電台を同梱し、約2時間でフル充電できます。

カラーはエンバーブラック、アストロブラック&ゴールド、ワイルドグリーンの3色展開。アストロブラック&ゴールドは一部パーツがゴールド仕様で個性的なカラー。ワイルドグリーンはいわゆるカーキ色でベゼル部分はグレーのミリタリー調デザインです。

発表会の展示機をごく短時間触ってみたところ、1.39インチ画面の存在感が印象的でした。画面自体が大きいため文字や数字が見やすい点、タッチ操作に対応し戻る/進むや項目の選択がラクに行えた点がよかったです。またポリマー合金のボディ素材は質感がよく、シリコン製ストラップは柔らかく装着しやすそうでした。

  • Amazfit T-Rex 2の仕様

  • Amazfit T-Rex Proからの強化点

  • 右側面にはボタン2つ(SEL/BACK)。中央にAmazfitのロゴが描かれているストラップホールがある

  • 左側面にもボタン2つ(UP/DOWN)

  • 発売日情報