米Netflixは1月14日(現地時間)、米国とカナダで動画ストリーミングサービスの利用料金を引き上げた。全てのプランで約11%の値上げになっており、発表直後に同社株は約4%上昇した。

プランごとの旧月額料金と新月額料金は以下の通り。新料金は新規ユーザーには14日から、既存ユーザーには順次通知する。

  • ベーシック(SD標準画質、同時視聴可能機器:1台):8.99ドル → 9.99ドル
  • スタンダード(フルHD 高画質、同時視聴可能機器:2台):13.99ドル → 15.49ドル
  • プレミアム(UHD 4K 最高画質、同時視聴可能機器:4台):17.99ドル → 19.99ドル

Netflixの値上げは今回で6回目。サービス開始時の料金は7.99ドル/月(スタンダード)だった。家庭での映画・ドラマ視聴の主流がDVDだった頃は値上げに慎重だったが、Netflixオリジナルコンテンツが人気を博してストリーミングサービスの成長が加速し始めてから、オリジナル作品を拡充できるように料金を見直し、2017年10月にスタンダード・プランが10ドルを超えた。それ以降、米国では2017年秋(10月)、2019年冬(1月)、2020年秋(10月)、2022年冬(1月)というように一定のサイクルで値上げを実施している。

DisneyやHBO、Apple、Huluなどの参入で、2021年から動画ストリーミングの競争が激化している。ストリーミングサービスはいつでも簡単に解約できるため、会員を引きとめておくには魅力あるコンテンツを提供し続けなければならない。だが、値上げは解約の引き金になり得る。値上げが会員数の伸び率にどの程度の影響を与えるか、Netflixの1〜3月期決算発表(4月18日)が注目される。