SoCにも注目! ネット専売のTWSイヤホンを賢く選ぼう

Bluetooth SoCから見たTWSイヤホンというテーマで紹介してきたが、表に現れる機能としては、SoCによる大きな差は実感できなかったかもしれない。ノイズキャンセリング(NC)対応といっても性能差は読み取れないし、左右同時伝送機能も名称が違うだけで性能の良し悪しはわかりにくい。

しかし、それでもSoCがTWSイヤホン選びのポイントになることは確かだ。特に、今回取り上げたようなオンライン販売が主体となる商品の場合、性能や品質を見分ける重要な基準となりうる。

その理由のひとつが、同じSoCを搭載する他製品の評判を(ある程度)参考にできること。特に音途切れの少なさは、左右同時伝送機能に対応するかどうかが決め手であり、消費電力の少なさにも影響してくる(左から右、または右から左のリレー伝送がなくなるため)。イヤホン設計者にとってSoCの選定は最重要事項のひとつだから、採用実績の多いベンダー/型番はそれだけ設計者に支持されている、すなわち信頼性が高く性能上々、という見方もできる。

もうひとつは、EarFun Airのところでも触れたが、"継続採用の有無"だ。SoCの性能を引き出すためには、チップベンダーから提供される開発情報が欠かせず、ベンダー/SoCごとに異なるノウハウの蓄積も必要となる。NCや低遅延性のように高度な使いこなしが求められる機能の場合、初めて採用するベンダーのSoCでいきなり頭抜けた性能を発揮するのは難しい。音質についてもまた然りだ。

特にオンライン専売の商品の場合、店頭で試聴してから購入することが不可能なだけに、客観的な情報は多いほうがいい。採用実績豊富で、かつ採用した製品の評判がよく、しかも魅力的なフィーチャーがある……見極めるのはなかなか難しいが、ハズレを引かないためにも、TWSイヤホンのSoCは必ずチェックしておくべき項目であることは確かだろう。